週刊文春「私の読書日記」×月×日私の自慢の一つはおいしくコーヒーをいれる簡単な方法を知っていること。すなわち、まずペイパー(orネル)のドリップ式コーヒー・メーカーに2人分のコーヒー粉を入れる。水は本来なら二人分のはずだが、これをあえて1.5人分に抑える。それと同時に別にお湯を沸かす。コーヒーの透過抽出が完了したら、ポットに0.5人分のお湯を注ぐ。これでおしまいである。後はそれぞれのコーヒー・カップにポットからコーヒーを注ぐだけ。疑い深い人はこの方式と普通のやり方を並行テストしてみるといい。結果は歴然としているから。 旦部幸博『コーヒーの科学 「おいしさ」はどこで生まれるのか』(講談社ブルーバックス 1080円+税)は私のコーヒーのいれ方がなぜ正しいか、「抽出の『やめどき』が重要」という項目でしっかりと解説してくれている。