<多くの問題が指摘されてきた外国人技能実習制度の「廃止」にまで踏み込んだ報告書のたたき台が示された。私もまずは好意的に受け止めたのだが......> 外国人技能実習制度の見直しを目的とする政府の有識者会議で、4月10日に制度の「廃止」にまで踏み込んだ報告書のたたき台が示された。 技能実習については、1993年の創設以降、深刻な人権侵害を含むさまざまな問題が指摘されてきた。少なくない実習生が来日前に多額の借金を抱え、悪質な事業者に当たっても転職すら許されないという仕組みに苦しめられてきた。 国際貢献の建前と人手不足の穴埋めという実態の乖離も隠しようがなく、いよいよ政府として大きく動かざるを得ないところまで追い込まれたと言える。 このニュースに対しては歓迎の声が多く飛び交った。私自身、技能実習の問題についてたびたび発信してきた経緯もあり、「廃止」という言葉をまずは好意的に受け止めた。 だが、会
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