社会の豊かさをもっとも的確に示す指標は1人あたりのGDP(国内総生産)である。1人あたりのGDPでは本当の豊かさは測れないとの意見もあるが、それは単なる思い込みである。 現時点では、1人あたりのGDPほど的確に社会の豊かさを数値化できる指標はない。 海外に行った時、たいていの人が、空港から出た瞬間にその国がどの程度、豊かなのかすぐに実感できるはずだ。 人間の五感というのはたいしたもので、建物や道路といったインフラや走っている車、人々の服装などを総合して、あっという間にその地域の経済水準を推測できる。実際に試してみるとよいが、私たちの直感と1人あたりのGDPの数字はおおよそ一致しているはずだ。 日本の1人あたりGDPはかつて世界2位になったこともあり、以前の日本社会はかなり豊かであった。だが日本は年々順位を落としており、今となっては先進7カ国で下から2番目となっている。 先進7カ国で唯一、日