中国の複雑怪奇な外貨事情 その2 昨日の続きです。2015年9月末現在の中国人民銀行の総資産の79.2%に相当する25兆8244億元(485兆円)が外貨資産であると書きましたが、この数字は中国の外貨準備に等しいはずです。中国では外貨はすべて中国人民銀行が一元的に買い入れることになっているからです。 ところが同じ2015年9月末の外貨準備は3兆5141億ドルとも発表されているため、割り算をすると1ドル=7.35元で計算されていることになります。現在の人民元の対ドルレートは最近下落したと言っても1ドル=6.4元前後なので、3兆5141億ドルが正しいとすれば中国人民銀行の外貨資産は22兆4900億元ほどとなり、ほんの3兆3300億元(62兆6000億円)ほど過剰に計上されていることになります。 つまり評価損(為替損)を計上していない明らかな粉飾決算ですが、問題はこの粉飾決算の中国人民銀行が中国