先日のビットコイン取引所で発生した盗難事件を受けて,結果整合性(eventually consistent)データベースは果たして銀行業務に有用なのか,という議論が巻き起こっている。 2014年3月2日,プログラムコードの問題が原因で,Flexcoinは所有していたビットコインをすべて紛失した。攻撃者は,自分の口座のひとつから別の口座への送金要求を,同時に数千回発行した。さらに別の口座に対しても同じ操作を,すべてのビットコインが引き出されるまで繰り返したのだ。このような攻撃が可能だったのは,コードが複数の同時要求を処理するように書かれていなかったためだ。すべての送金処理は,残高が変更される前に実施された。残高がリアルタイムに更新されなければ,口座の残高が本当は0であったとしても。新たな要求を送信することが可能になる。その結果Flexcoinは,約50万ドルに相当する896BTCを失って業務