ドゴン族は共通の祖先と持つとされる「大家族」が最小の集団の単位となっている。その大家族は最年長の男が長となる。ただし、長であっても家長権ほどの強大な権力はなく、集団の代表者で、大家族の運営も他の長老との合議でなされる。そして、祖先を祀る神話の領域では絶対的な上位者となる。特に大地の祭祀としての役割は、他の民族やイスラム教徒に追いやられてバンディアガラに逃げ込んだドゴン族にとって、この痩せた土地に恵みをもたらす長は必要不可欠のもとされた[2]。これら大家族が集まり、ドゴン族の村を形成される。村の上位のコミュニティとしては、村が集合した「地方」が5つほど存在するが、それより上位の一つにまとまった「国」に当たる存在はドゴン族には存在しない[2]。その各地方はそれぞれホゴンと呼ばれる宗教上の長に指導され、その権威は神話上の祖先から受け継ぐ父系血縁に裏付けられている。 ドゴンの社会 神話の多様性[編
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