深大寺そば食ってクリンチャー「競馬巴投げ！第145回」1万円馬券勝負 - スポーツナビもう10年ぐらい前になるか、ダービーの晩、調布に泊まって、翌日、有名な“深大寺そば”というのを食べに行った。調布駅からけっこう距離がある。その日は暑く、バスかタクシーで行かないと、そば食べる前に倒れてしまうんじゃないかとすら思われた。 一応深大寺にお参りしたあと、そば屋ばかりが何十軒も並んでいる中で、一番端の夫婦二人だけでやっているような、並びの中でも最も小さい店に入る。 そばはうまかった。水が冷たいのか、ざるそばはひんやり冷えていて、コシがあり、絶妙の味に思えた。 「別に自己弁護のために言うんじゃないんです。わたしの場合、セックスに人一倍興味があるというより、むしろ液体に興味があると言った方が正確なんです」 昼飯どきをすぎて、ほかに客がいないこともあるのか、白髪頭の店主はぼくの席の横に立って、突然意味不明のことを言い出した。 「20年前に亡くなった父から受け継いだものなんです。この店。父
