運転席の真後ろの席に座っていた男子高校生が亡くなったのは、1年前の10月28日である。横浜市のJR桜木町駅近くの交差点付近で衝突事故を起こした路線バスに乗っていた。16歳、死因は脳挫傷。一緒に乗っていた母親も全治約1年の重傷だった。被告の運転手を裁く刑事裁判で、母親は「息子が生きるはずだった年月と同じくらい、被告人には刑務所に入っていてほしい」と訴えた。その被告は「神経反射性失神」であり、運転中に意識を失っていたことも公判では明らかになっている。業務の過酷さが指摘される路線バス運転手。その健康管理を担うはずの会社側は、この疾病を把握し、配慮していたのだろうか。(文・写真:本間誠也/Yahoo!ニュース 特集編集部)