国枝調教師がアーモンドアイに騎乗した貴重なショット 【美浦トレセン発秘話】ジャパンカップ2日前のことだ。運動を終えたアーモンドアイを担当の根岸真彦助手が馬房に収めようとした際、見守っていた国枝栄調教師がたまらんといった様子で声をかけた。 「おい、最後に一度くらい乗せてくれよ」 写真は国分カメラマンがその瞬間を収めた一枚。トレーナーの最初で最後の騎乗シーンである。〝レースまで絶対紙面に載せるな〟の約束もようやく時効。苦楽をともにした師の表情が、見れば何とも愛くるしい。 時効といえば、忘れられない出来事がある。2年前の秋口、番頭格の鈴木勝美助手が「レイデオロとどっちが強いの?」と主戦ルメールに尋ねたのだ。名手はニッコリ笑って「アーモンドアイが全然速いね」。それはレイデオロが天皇賞・秋を制した矢先のこと。こちらは3冠を達成したばかり。時期が時期だけに衝撃は相当だった。ともに引退した今だからこそ明