直近2年は8頭立てで行われ、いささか淋しいメンバー構成だった香港カップだが、今年は地元・香港の6頭に日本と欧州から各3頭が参戦して12頭立てと充実。その中で主役を張るのが引退レースを迎えるラヴズオンリーユーで、優勝争いを含めて見どころの多い一戦となった。 ラヴズオンリーユーは4月のクイーンエリザベス2世Cを勝っており、すでにシャティン競馬場の2000mで舞台経験がある。海外遠征は過去3戦で2勝、3着1回と成績も安定しており、実績からは不安らしい不安は見当たらない。あとは状態面だろう。環境の変化に強いことは証明済みだが、転戦を重ねて今年6戦目になる。8月の札幌記念以降では3戦目とレース間隔は十分に開いているものの、コンスタントに活躍してきたシーズン終盤は何かと疲労も蓄積しているもの。実力を発揮できる体調でさえあれば、有終の美を飾る期待は大きい。 ラヴズオンリーユーの前に立ちはだかるのは、まず