「むしろ……藤井聡太さんは全然、人間ぽくないですけどね。正直」 異色の将棋本としてベストセラーとなっている『現代将棋を読み解く7つの理論』。その著者・あらきっぺは、経歴も異色だ。 本名は荒木隆。元奨励会三段。年齢制限で奨励会を退会となってからは、現代将棋に関するブログを執筆しつつ、アマ大会で活躍。 2019年には、アマチュアとして出場した朝日杯で、今期叡王戦で挑戦者となった出口若武六段にも勝利している。 さらに将棋ソフト『水匠』と100日間対局を続けるという荒行を敢行し、その直後に出場した将棋ソフトの大会では、生身の人間であるにもかかわらず不利な後手番でソフトを相手に引き分けに持ち込むなど、現代において最も将棋ソフトの棋風に詳しい人間の一人といえる。 インタビューの第2弾では、そんなあらきっぺの口から飛び出した「藤井聡太の将棋には人間ぽさが無い」という言葉の意味を、徹底的に掘り下げる。(全