「毒山芋」トコロこの植物は「トコロ(野老)」というものの一種。オニドコロ……にしてはやや葉っぱのシルエットがぼこぼこしていますが、まあ変異の範疇でしょう。 トコロはヤマノイモ(自然薯)の仲間で、葉っぱもよく見ると共通点がたくさんあります。種類によってはムカゴをつけるものもあります。そして地下には肥大したイモができます。 しかし、ことなるところもまたたくさんあります。ヤマノイモのイモ、つまり自然薯は「地下茎」ですが、トコロのイモは根茎です。そして地中深く縦に伸びる自然薯と異なり、トコロの根は地中浅いところで上下左右に好き勝手に伸び散らかします。 そして何より最大の違いは、トコロのイモには毒があります。 トコロの毒はエグみの成分であるサポニンの一種ジオスチンとジオスゲニン、ならびに当ブログでおなじみのシュウ酸カルシウムとされています。とくに前者には溶血成分があり、食べると胃の粘膜がただれて喀血