ブックマーク / courrier.jp (40)

  • 仏誌が迷い込んだ、“私的で内密”な東京─招き入れるは凄腕案内人 | 「サラリーマン訓練」から「生き神」北野武の自宅まで…

    「ŌHARA-JUKU」なるものを営むその男は、「不可能なことでも提供する」という。フランス誌「フィガロ・マガジン」の記者がその実力を目の当たりにした。彼らが訪れた場所、それは墨田区の「聖域」相撲部屋や、浅草の地下にある占い館だけではない。 隈研吾の美学を知る 「東京にカオスをもたらしたい」──完璧な英語でそう話す男の顔には、長年のキャリアを感じさせる皺が刻まれていた。世界的スター建築家、隈研吾(69)は穏やかに語る。パリにある故高田賢三の自邸の改装を手がけたのも彼、東京の国立競技場も、大成建設、梓設計と組んだ彼の仕事である。 青山にある隈の事務所は、いたるところに図面台が置かれ、構想の過程を示す殴り書きのクロッキーが散乱している。この創造的無秩序にほっとさせられる。もっとも偉大な建築家であっても、消しゴムと鉛筆を使うのだ。 「江戸時代、日の建物はすべて木造建築で、高さは3m以内、狭い道

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    gomanori
    gomanori 2024/05/24
  • 「人間にしかできないことがある」─Adoが英紙に語ったこと | 自分たち「日本のZ世代」が見ている未来

    いまや日を代表する歌手となったAdo。2024年には自身初となる世界ツアーで11ヵ国をまわり、その人気ぶりはとどまるところを知らない。3月中旬におこなわれたロンドン公演を前に、英紙「ガーディアン」が彼女にインタビューした。 人が考える『うっせぇわ』大ヒットの理由 最近、台北のCDショップ内を歩いていたとき、Adoは自分の最新アルバムが大々的にディスプレイされているのを見つけた。 「このディスプレイを担当した店員は、まさか自分がいまここにいるとは思わないだろうな、と思いました。でも、そういう感じにも慣れました。嬉しくなりますね」 この日人ポップシンガーは、東アジアとインターネット上でスーパースターとなっている。多くのシングルでプラチナセールスを記録し、Spotifyでは600万人を超える月間リスナーを抱えている。 だが、Adoの素顔は厳重に隠されている。彼女は写真や動画で姿を見せること

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    gomanori 2024/05/01
  • スタジオジブリのアニメは、欧米による「日本の見方」を変えてきた | 敵ではなく、夢を見せる国としての日本

    犯罪率が低く、モノづくりによって成長を遂げた経済大国であり、いまは少子高齢化が止まらない国──世界は日に対してそんなイメージを抱えているだろう。 だが、世界の「日」に対する印象に大きく関わってきたのは結局、アニメや漫画などの「ファンタジー」なのかもしれない。なかでも80年代、スタジオジブリが欧米の若者に与えた影響について、英メディア「アンハード」が報じた。 日は「夢の工場」だった インターネットの登場以前、米国のティーンがアニメを見るには「違法な手段」に訴えるしかなかった。海賊版ビデオカセットはファンのあいだで、まるで「見るドラッグ」みたいに流通していたのだ。 新しいアニメの発見は、小さな啓示みたいだった。未知の国に一歩足を踏み入れたようだった。彼方の国である日について私が知っていたことといえば、祖父の語る戦争の話と、夕方のニュースで流れる暗い話に限られていた。 80年代は、日

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    gomanori 2024/01/17
  • 安倍元首相銃撃は数十年にわたり「蓄積された悲劇」の果てに起きた | 米記者が見た自民党と旧統一教会の“偽善”

    安倍晋三は人生最後の日の朝、奈良にいた。 五重塔で知られる古寺と、神の使いの鹿で有名なこの地方都市にやってきた目的はいかにも事務的で、市内の主要駅に面した街路の広い交差点で、地元選出の国会議員の再選を訴える応援演説をするためだった。 安倍は2年前に首相を辞任していたが、日の歴代首相で最長の在任記録を持つ彼の名前には非常に大きな重みがあった。その日は2022年7月8日だった。 詰めかけた群衆が撮影した写真を見ると、後ろになでつけられた髪、チャコールの眉、気さくな笑みで安倍人とすぐ認識できる男性が午前11時30分頃、急ごしらえの演壇に上がり、片手でマイクを握る姿がうつっている。 その周囲を自民党支持者の集団が取り巻いていたが、安倍の後方に立つ男に気づく者は誰もいなかった。グレーのポロシャツにカーゴパンツ姿で、黒いストラップを肩にかけていた。男は他の群衆が拍手を送るなか、ただ立ち尽くしていた

    安倍元首相銃撃は数十年にわたり「蓄積された悲劇」の果てに起きた | 米記者が見た自民党と旧統一教会の“偽善”
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    gomanori 2024/01/04
  • 日本生まれの「ジャズ喫茶」が、この時代に世界中へ広まっているワケ | 北アイルランドの写真家が世界へ発信

    の街から「ジャズ喫茶」が減り続けている一方、昔懐かしいこの文化海外でムーブメントになっているという。その火付け役となっている「ジャズ喫茶愛好家」たちの活動を、香港紙「サウス・チャイナ・モーニング・ポスト」が報じた。 衰退するカルチャー あなたが最後に音楽を聴いたのはいつだろうか? ブルートゥースのスピーカーでローファイな「フォーカス・ビート」を流したり、朝の通勤時にスマホをスワイプしながら接続の悪いイヤホンに苛ついたりするのではなく、当の意味で「音楽に耳を傾けた」のはいつだろう? 音楽がコモディティ化するなか、音楽を聴くことを目的とした空間やイベントが世界的に増加している。レコードのリバイバルもこれを後押ししているようだ。 だが、回転する黒いディスクから流れる音を恭しく味わうために集まること自体は、さして新しくない。 現在広まっているオーディオに対するフェティシズムは、日の「ジャ

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    gomanori 2023/12/20
  • 米国の「ダブスタ」が国際社会で露骨に批判されている理由 | 薬師寺克行「今月の外交ニュースの読み方」

    イスラエルのガザ攻撃を支持し続ける米国に対して、それはダブルスタンダードではないかとの批判が高まっているという。だが何が、どう二重基準なのか? 元朝日新聞政治部長の薬師寺克行氏が解説する。 米国が国際社会で孤立しはじめている。 イスラエルがガザ地区への攻撃を再開し、パレスチナ市民の死者数が1万8000人を超えるなど、人道状況は悪化の一途を辿っている。この事態をうけて12月8日、国連安全保障理事会の緊急会合が開かれ「即時停戦」を求める動議が採決されたが、米国だけが反対し、拒否権を発動したため否決されてしまった。 緊急会合ではグテーレス事務総長が初めて国連憲章99条に基づき、「国際社会は可能な限りのことをしなければならない」と停戦を求める決議を安保理に要請した。この要請に応えたアラブ首長国連邦が、停戦を求める決議案を提出した。 国連憲章99条は、「事務総長は、国際の平和及び安全の維持を脅威する

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    gomanori 2023/12/19
  • ユダヤ教超正統派デモにウェイトレスがブラ見せ反撃する理由 | イスラエルのユダヤ系内部で激化する宗教と世俗の衝突

    エルサレムの中心部で異様な衝突が起こった。カフェのウェイトレスたちが店の前に並び、シャツをめくり上げてブラを見せている。彼女たちが対峙しているのは、ユダヤ教超正統派の衣装をまとった男たちの大群だが、後ろ向きでなにか叫んでいる。 この衝突が現在のイスラエルを象徴する光景だという。その理由とは──。 ブラ見せカウンター エルサレム中心部にあるビーガンでLGBT歓迎のカフェ「バステト」は、土曜日に軽をとりたい住人たちにとってのオアシスだ。土曜日はユダヤ教の安息日であり、街の営みの大半が休止するからだ。 だが、バステトが青いテーブルを歩道に並べるその通りを毎週、ユダヤ教超正統派の男たちが行列して、いつものように通り過ぎていく。なかには最高級の毛皮帽子と金のローブをまとった者もいる。彼らはカフェが休息の日を冒瀆していることへの不快感を示しているのだ。 「シャボス!」と彼らは連呼する。イディッシュ語

    ユダヤ教超正統派デモにウェイトレスがブラ見せ反撃する理由 | イスラエルのユダヤ系内部で激化する宗教と世俗の衝突
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    gomanori 2023/11/08
  • 家賃収入「月200万円」の外国人も…日本の空き家は“夢を叶える投資物件” | 「母国ではこんなに安く買えない」

    国内に800万戸あると言われる空き家が、外国人に人気だ。日の伝統や文化を楽しむだけでなく、投資物件として購入し、多くの利益を得る人もいるという。海外バイヤーや不動産関係者に盛り上がる「日の空き家市場」について聞いた、香港紙のレポートを紹介する。 フランスの首都パリ出身のコリーヌ・アギーレ(25)は、8年前に交換留学生として来日したとき、日文化に魅了された。 奈良にある300平方メートルの物件を、わずか490万円で購入できるチャンスがめぐってきたとき、彼女はこう思った──「夢の家」を見つけた。 「空き家の購入」で夢を叶える 2021年にアギーレはこの空き家を購入した。100年前に建てられた家には庭が2つついていたが、住むには大がかりなリフォームが必要だった。アギーレはその費用として900万円を準備したが、これを含めても予算内に収まった。フランスで家を購入する際に必要な金額とは大違いだと

    家賃収入「月200万円」の外国人も…日本の空き家は“夢を叶える投資物件” | 「母国ではこんなに安く買えない」
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    gomanori 2023/10/22
  • 最低賃金が安い熊本県菊陽町で給与高騰…英紙が見た「台湾TSMC工場」の衝撃 | 止まらない専門人材の流出

    台湾積体電路製造(TSMC)の工場建設が日で始まってから、地元の熊県菊陽町は賃金や地価の高騰、人材不足など、さまざまな問題に直面しているという。世界的な半導体製造企業の進出は、最低賃金が日で4番目に低い熊県の経済をどう変えるのか。現地を取材した英紙は、「菊陽町の変化は、日が抱える課題の縮図だ」と指摘する。 熊県菊陽町で始まった新たな時代を、地元の人々は「TSMCショック」と呼ぶ。 2022年4月、半導体受託製造の世界最大手・台湾積体電路製造(TSMC)が日国内初となる工場の建設を開始した。以来、この小さな町とその経済は劇的に変化しつつある。 吉孝寿・菊陽町長は紙の取材にこう語る。 「TSMCの到来は寝耳に水でした。菊陽町が突然、有名になってしまって、まるで私たちの町が赤ん坊から急に大人になったようです」 「TSMCショック」は日の課題の縮図 半導体の供給をめぐる地政学的

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    gomanori 2023/10/16
  • イスラエル情勢の行方を「投資家」たちはどういう視点で注視しているのか | 市場の当初の反応は限定的だったが…

    クーリエ・ジャポンのプレミアム会員になると、「ウォール・ストリート・ジャーナル」のサイトの記事(日・英・中 3言語)もご覧いただけます。詳しくはこちら。 イスラエルに対する過去50年で最大の攻撃と、イスラエル・パレスチナ合わせて1000人を超える死者が出たことに対し、9日の市場は完全に筋の通った反応を示した。原油価格は約3%上昇し、米株価指数先物はやや下落し、金は約1%上昇し、米国債先物は上昇して利回りは低下した。 利益のことになると、何百万人の災難でさえもさほど重要ではなく、株も米国債も、6日の米雇用統計発表後と比べて値動きは小さかった。残酷な現実だ。市場にとっては今回の惨事も、米労働統計局が明らかにするたった一つの統計ほど大事ではないことが判明した。 重要なのは、紛争がエスカレートする可能性だ。第一歩として最もあり得るのは、ハマスの攻撃の計画を支援したイランに対する制裁強化だ。イランは

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    gomanori 2023/10/11
  • 外国人記者が日本を旅して感じた「純粋な畏敬の念」と「人生への活力」 | SNSですべてがシェアされる現代でも…

    2023年9月、多くの外国人観光客を日に引き付けてきた映画『ロスト・イン・トランスレーション』が、公開20周年を迎えた。当時この映画海外の人々に与えたカルチャーショックは、オーバーツーリズムが懸念されるいまの日でも体験できるのだろうか? 外国人記者の感想はいかに──。 ビル・マーレイの「あのセリフ」で乾杯 パークハイアット東京の最上階にある「ニューヨークバー」では、当は写真を撮ってはいけないことになっている。 それでもこっそり撮影する観光客が後を絶たないのは、必ずしもきらめく摩天楼を撮りたいからではない。「ビル・マーレイと同じ瞬間」を過ごす自分の姿を、記録しておきたいからだ。 「くつろぎのひとときは、サントリータイムにしよう」。特等席に陣取った私の耳には、客たちが映画『ロスト・イン・トランスレーション』の例のシーンを再現しようとウイスキーのグラスを掲げ、このセリフを口にするのが聞こ

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    gomanori 2023/10/07
  • 「マンガの実写化は失敗の歴史だった」 尾田栄一郎が米紙に語る『ONE PIECE』と実写版 | 実写化への考えを変えた“きっかけ”とは

    8月31日からネットフリックスで配信がスタートした実写版『ONE PIECE』。それに先駆けて、作の製作総指揮も務めた原作者の尾田栄一郎に、米紙「ニューヨーク・タイムズ」がインタビュー。『ONE PIECE』キャラクターの成り立ちや主人公ルフィのキャスティング、実写化を受け入れるきっかけとなった作品などについて聞いた。 ──『ONE PIECE』という、社会現象となるほどの大人気マンガ・アニメシリーズを実写化するにあたり、何が大事だと思われますか? マンガの実写化は、原作を逐一再現していけばいいというものではないんです。原作のファンが、キャラクターやそれぞれの関係性の何を愛しているのか。これを真剣に考えて、ファンの愛する要素に忠実であることがとても大切です。 優れた実写化作品は、ストーリーをそれほど変える必要がないんです。原作の読者が納得するような形で、役者がキャラクターを再現できるのが

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    gomanori 2023/09/10
  • アドルフ・ヒトラーはそもそもなぜ「ユダヤ人」を憎んだのか? | 諸説と歴史的な文脈をイスラエル紙がわかりやすく解説

    アドルフ・ヒトラーがあれほどユダヤ人を憎悪し、虐殺したのには個人的な理由があったのではないかと、これまでさまざまな説が提示されてきた。だがヒトラーを歴史的な文脈で捉えると、異なる理由が見えてくる。イスラエル紙「ハアレツ」のユダヤ人記者が簡潔にまとめる。 アドルフ・ヒトラーがユダヤ人を憎んだ原因を問わずして、ホロコーストを考えることはできない。 彼の政治綱領である『わが闘争』ではその憎しみの説明に紙幅がかなり割かれており、その憎しみは熱狂的なドイツ国家によって明白に共有されたものだった。とはいえ、ヨーロッパのユダヤ人に対するその行為が、性質と規模の両面であまりに途方もないものだったために、研究者らがもっと個人的な原因を探そうとしたのも当然ではあった。 ヒトラーの行為を説明する何らかの深く個人的で心理的な傷があったという証しを探して、学者やその他の人々が入手できるあらゆる証拠を調べたのも無理は

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    gomanori 2023/08/25
  • クリストファー・ノーラン監督が語る『オッペンハイマー』と「ハリウッドのこれから」 | 『オッペンハイマー』は「究極の強盗映画」

    クリストファー・ノーラン監督の最新作『オッペンハイマー』が興行収入5億ドルを突破し、同日公開の『バービー』とともに話題となっている。日公開未定のこの作品について、またハリウッドが抱えるストリーミング配信やストライキの問題について、英紙「フィナンシャル・タイムズ」が監督にインタビューした。 監督人が考える「大反響の理由」 青いボタンダウンシャツに黒のスポーツジャケットを着たクリストファー・ノーランが、ダイニングルームに入ってくる。ロサンゼルスのおしゃれエリアであるロス・フェリズの人気のレストラン「リトル・ドムズ」のドレスコードも余裕でクリアだ。 ベストとブレザーで現場を率いるこの監督であれば、それも当然かもしれない。超カジュアルが基のハリウッドで、彼のフォーマルさは、ほとんどカウンターカルチャーといえる。 ノーランがブース席の隣に座り、我々はロサンゼルスでの暮らしについて話しはじめる。

    クリストファー・ノーラン監督が語る『オッペンハイマー』と「ハリウッドのこれから」 | 『オッペンハイマー』は「究極の強盗映画」
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    gomanori 2023/08/13
  • なぜいま英国の若者のあいだで「日本文学ブーム」が起きているのか | マイナーだった翻訳小説が「クール」な存在に

    世界ではいま、日文学が注目されている。特に翻訳された海外小説の売り上げが急速に伸びている英国では、その販売数の4分の1を日小説が占める。なぜそれほど人気が出たのか、英紙「ガーディアン」がその理由に迫った。 英国で人気が高まる「翻訳小説2023年5月、英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳部門にあたる「ブッカー国際賞」の授賞式が開催された。そのとき、主催者からある数字が発表され、会場はざわついた。書籍バイヤーに対する調査によると、翻訳した海外文学の売り上げは2022年、前年比で22%増加したという。 特に、そのほぼ半分を購入したのは、35歳以下の読者だった。この年代層の読者が購入するフィクションの31%以上を翻訳小説が占めており、この数字は伸び続けている。 翻訳小説の未来は明るい。いくつかの出版社のは「文化的なアクセサリー」として捉えられるようになっている。それほどクールな存在になった

    なぜいま英国の若者のあいだで「日本文学ブーム」が起きているのか | マイナーだった翻訳小説が「クール」な存在に
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    gomanori 2023/08/13
  • #105 何かを上達させたいなら他人と比較せず、失敗を恐れないことです | 岸見一郎 25歳からの哲学入門

    運動、外国語、料理など、どの分野においても、人並みレベルになるまでに時間がかかるという人がいます。たしかに達成が困難なことはあります。そのため、着手してもすぐにできなかったり学べなかったりすると、自分にはできないと思ったり、そもそもやる前から断念したりする自分に嫌気がさしたりすることがあります。 アドラーは詩人ウェルギリウスの「できると思うがゆえにできる」という言葉を引用しています(『子どもの教育』)。「できると思ったらできるのであれば苦労はない」といいたくなるかもしれません。アドラーは「誰でも何でも成し遂げることができる」ともいっています(『個人心理学講義』)。 このような主張をしたアドラーは批判されましたが、彼の主張の核心は、初めからできないと思ってしまうと、それが生涯にわたる固定観念になり、そのような思い込みをなくせば達成は可能であるということでした。「何でも」は言いすぎかもしれませ

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    gomanori 2023/06/28
  • 長大なトンネルに解剖室…旧日本軍「731部隊」最大規模の“地下実験場”内部が明らかに | 中国の考古学研究チームが調査

    旧満州のハルビン市近郊に拠点を構えていた関東軍防疫給水部部、通称「731部隊」は、人体実験の結果をもとに生物兵器の開発をしていたことで知られる。最近、中国の考古学研究チームが、黒竜江省に残された同部隊の地下研究施設についての報告書を発表。その非人道的な実験の一端を明らかにしている。 中国の黒竜江省文化財・考古学研究所のチームは、第二次世界大戦中、旧日軍の「関東軍防疫給水部部」、通称「731部隊」が生物兵器の開発のために恐ろしい人体実験をおこなっていた地下研究施設を発見した。 施設が見つかったのは、黒龍江省安達市の近郊だ。 長大なトンネルと複数の小部屋 2023年5月、中国の考古学誌「ノーザン・カルチュラル・レリックス」に、この地下研究施設の調査報告書が掲載された。同報告書は、この施設の発見によって、戦争犯罪の新たな証拠が見つかる可能性があると述べている。 「報告書には、いまも残る73

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    gomanori 2023/06/23
  • 仏紙が唸る「数学を世間に広める能力で、時枝正にかなう者はいない」 | 直感の逆を突き、驚かせ、人の未知への欲求を刺激する

    スタンフォード大学の教授で数学者の時枝正(ときえだ・ただし)は、「おもちゃ」を使って数学や物理の定理を解き明かす。スープ皿や木のレール、大きなコインを手に、「ショー」とも呼べそうな講義をいかにも楽しげに始めるその姿に、聴衆は一瞬にして心を惹きつけられるという。 数学者には二つのタイプがいるという──。一つは、チョークを握り黒板に向かう、理論派タイプ。もう一つは、フェルトペンとホワイトボードを使う、どちらかというと応用数学系の人である。 その伝でいうと、時枝正は第三のタイプの数学者である。しかもこの第三のタイプは、世界広しといえども彼一人だけの可能性がある。 時枝は仕事道具をどれも煎の空箱から取り出すのだが、箱は「すべて同じブランドのもの」なのだそうだ。たとえばその中身は、見かけはそっくりなのに、転がるものと転がらないものがある二つの不思議な構造物。ひもや輪ゴム、クリップの扱い方は、まるで

    仏紙が唸る「数学を世間に広める能力で、時枝正にかなう者はいない」 | 直感の逆を突き、驚かせ、人の未知への欲求を刺激する
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    gomanori 2023/06/10
  • 欧米の出版社がいま求めるのは、次の『コンビニ人間』だ 海外で脚光を浴びる日本人女性作家たち | 普遍のテーマが共感を呼ぶ

    作家の村田沙耶香には「イマジナリーフレンズ」、空想上の友達がいる。子供の頃からの長い付き合いだ。 村田は親から、料理をするよう、「女の子らしく」振る舞うように教えられて育った。そうすればいつか、お金持ちの男性と結婚できるから、と。「身体も、人生も、自分のものだとは思えませんでした」と村田は語る。だから、イマジナリーフレンズと一緒に宇宙船に乗って、自分の居場所だと感じられるような惑星に飛んでいくことを夢見ていた。 村田は一貫して、「普通」とは何かを問いかけ、家族の在り方を疑問視する物語を綴ってきた。そうした作品は、彼女自身が生まれ育った保守的な国・日で多くの共感を呼んでいる。半自伝小説『コンビニ人間』は2016年に芥川賞を受賞。すでに30ヵ国語以上に翻訳され、売り上げは150万部を超えた。 村田の小説は、日文学の翻訳作品の新時代を切り開いたと言える。『コンビニ人間』の英訳版が出版されたの

    欧米の出版社がいま求めるのは、次の『コンビニ人間』だ 海外で脚光を浴びる日本人女性作家たち | 普遍のテーマが共感を呼ぶ
    gomanori
    gomanori 2023/06/02
  • タイラー・コーエン「出生率の低下が世界中の移民政策をひっくり返すことになる」 | 人口減・増税のサイクルから抜け出せなくなる前に…

    社会の少子高齢化に対応すべく海外から移民を受け入れたらいいのではないかという議論がある。だが、議論しているあいだに手遅れになるかもしれない。これから先、移民誘致をめぐる熾烈な競争が諸国のあいだで起きるだろうからだ。その新しい世界を、米国の著名な経済学者タイラー・コーエンがスケッチする。 出生率が世界中、ことに裕福な国々で低下し続けており、世界的な移民政策の見直しが必要になっている。 公的年金の財源確保がますます喫緊の課題となるなかで、諸国の政府は移民を排除するより、むしろ呼び込もうと努めるのだろうか? 他と比べて制限主義的な移民政策を維持するだろうと見込まれる国々もある。だがそうした国々では、人口がますます減っていく一方で、若い世代に課せられる税金は、高齢者の年金や医療費の支払いに充てられることもあり、ますます高くなっていくだろう。 その高い税金が今度は生活水準を下げることになり、そうなる

    タイラー・コーエン「出生率の低下が世界中の移民政策をひっくり返すことになる」 | 人口減・増税のサイクルから抜け出せなくなる前に…
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    gomanori 2023/05/12