【パリ=清水俊郎】フランスの高級服飾大手ディオール社の世界的に有名な主任デザイナーで英国人のジョン・ガリアーノ氏(50)がユダヤ人差別の暴言を吐いた疑いが浮上し、同社は一日、解雇を発表した。同氏は二月二十四日夜、周辺にユダヤ人が多く住むパリのマレ地区のカフェで居合わせた客に暴言を吐いた。当時、酒に酔っていたらしい。被害者から名誉毀損(きそん)で刑事告訴され、捜査当局から事情聴取を受けた。 さらに同二十八日には、ガリアーノ氏が同じ店で女性に「私はヒトラーが大好きだ。君たちは君たちの親と同じように毒ガスで死ぬ」などと暴言を吐く映像が英大衆紙サンの電子版で報じられた。