私(佐藤)は常日頃から「お笑い芸人はどうやってネタを考えているのか」というのが気になっている。とくに漫才師の場合は劇場公演やテレビ出演で忙しく、限られた練習時間のなかで新しいネタを作り続けなければならない。ネタの発想や表現方法は、どうやって培っているのか? 今夏、そのナゾを知る手がかりになりそうな書籍が発売された。ナイツ塙さんの『言い訳 関東芸人はなぜM-1で勝てないのか』(集英社)である。これを読んだ結果、どうしてもストリップ劇場に行ってみたくなり、人生で初めて劇場を訪ねることになった。 ・グルグル回ってる 書籍とストリップ劇場は直接関係ない。だが、間接的には大いにある。私が劇場を訪ねる気持ちになった理由を、順を追ってお伝えしたい。そもそもなぜ漫才のネタ作りや表現に興味を持ったか。正直に明かそう、私は今の仕事を続けて10年になる。時々自分が同じところをグルグル回っているような気がしてしま