Enterprise 2.0というキーワードが、昨今の日本のウェブ業界を「中途半端に」賑わしている。Enterprise 2.0とは、端的に言うと、「企業内において(従業員や顧客の)集合知をビジネスに活用する仕組み」のことだ。そしてこの謳い文句に続く具体論をウェブ上や実世界で探してみると、その多くはまるで示し合わせたかのように、SNS・ブログ・Wikiの「Web 2.0黎明期の三点セット」の域を出ない。 多くの個人ブログやIT系ニュースにおいて、社内でこの三点セットをいかに活用するか、について議論が交されているが、これらの多くは極めて退屈だ。なぜなら、SNSやブログやWikiは本来、個人のネットユーザーがウェブ上でコミュニケーションを行うために考えられた機能であり、ビジネスプロセスにおいて活用することを目的としていないにもかかわらず、この重大な前提を隠蔽しているからである。 SNSの目的は