アメリカ経済は楽観できない! ITバブルの崩壊も予見したデータから、変化の兆しを読む 「フィンテック」もピークアウト? 6月利上げの可能性は遠のいた 先週金曜日の米国雇用統計では、ヘッドラインの非農業部門の雇用者数が3万8千人増と市場の事前予想を大きく下回る結果となったことから、6月14日、15日開催予定のFOMC(連邦公開市場委員会)で利上げが実施される可能性は大きく低下した。 雇用統計発表後の記者会見で、イエレンFRB議長は落胆の色を隠そうとしなかった。よって、6月利上げの可能性は遠のいたと言ってよいだろう。 一方、イエレン議長の落胆ぶりから推測すると、FRBは6月利上げに向けて準備を進めていたのかもしれない。雇用統計で米国の雇用環境の良好さを確認したうえで2度目の利上げを実施する腹づもりだったのだろう。 だが、雇用統計の内容自体は、決して米国景気の先行きを悲観するような内容ではなかっ