「温泉は純度が高いほうがいい。いくら素敵な宿でも、良質な温泉をひくことができる環境が整わなければ、良い湯場とは言えません。もちろん泉質もホスピタリティもすべてが佳い宿もありますが、なかなか存在しないのが現状。純粋に温泉を楽しむのであれば、自分好みの“湯の質”を追求するとおもしろくなります」 「泉質にこだわる人におすすめしたい名湯はココ!」と尾花さんが挙げてくれたのは山梨県・韮崎旭温泉は「アルプスの湯」。田んぼの真ん中にひっそりと佇む、日帰り温泉施設だ。予約も必要なく、600円で入湯できる。地元客はもちろん、休日になると県外からも多くの人が訪れるという人気の温泉だ。 「鮮度、温度など、条件が揃わないとなかなか体験できないということもあり、温泉マニアのあいだでは“泡つき”のある湯は貴重な存在なんです」と尾花さんはいう。“泡つき”とは、炭酸ガスなどの気体を多く含む湯から発生した気泡が肌につく状態