ドライエイジングビーフやウイスキー熟成など、熟成肉は数あれど、“スノーエイジングビーフ”は食べたことがない。2018年4月16日にリニューアルオープンした東京・虎ノ門のホテル「アンダーズ 東京」のメインダイニング「ザ タヴァン グリル&ラウンジ」に、雪の冷蔵庫で熟成した肉のステーキがあるという。 “スノーエイジングビーフ”とは雪室(ゆきむろ=冬に降って積もった雪を盛り上げて雪山をつくり、藁を使って囲った貯蔵庫)に貯蔵して、熟成させた肉のこと。雪室は、電気冷蔵庫とは違い、低温高湿度に保たれる。摂氏温度は1〜2度、湿度95%なので、食材へのストレスが低い。 以前から、シェフのショーン・キーナン氏は日本の雪室の評判を聞いていた。2017年12月にアンダーズ 東京の総料理長に着任したシェフは新潟を訪れ、そこではじめて雪室に出合い、実際にスノーエイジングの食材を食べて感動したという。 「じゃがいもは