スイスでは、国民投票(レファレンダム)で物事が決まるというのは聞いたことがあるかもしれない。実際、公共事業は大小の関係なく国民投票を通して決定されていく。つまり、「国民が国の主権者であり、政治的に最高の決定権を持つ」ということである。最近では最低所得保障(ベーシックインカム)導入の否決、女性の年金支給開始を男性と同じく65歳に引き上げることが可決されたが、すべて国民投票による。また、福島の原発事故後、スイスでの原発の新規計画凍結、および既存の5基を2034年までに廃止するという政府法案が決まった。それを2029年に前倒しにするかの可否をかけた国民投票が2016年11月27日に行われたが「時期尚早」として僅差で否決された。 スイスでは年に4回、15項目に分かれて国民投票が行われる。投票権は18歳以上、有権者の数は約62%の520万人。投票は投票所へ行き投票箱に入れるほか、郵送、いくつかの州で
その距離57.1km。青函トンネル(53.9km)を抜き世界最長となったゴッタルドベース・トンネルGotthard Base Tunnelが2016年末から本格的な運行を開始する。工事に費やした年月は実に17年。鉄道ファンのみならずスイス国民がその開通に注目している。 山岳国であるスイスでは、険しい山々をぬっての交通網は必須。ゴッタルドベース・トンネルは中央スイスのエルストフェルトからイタリアとの国境に近いティチーノ州ボディオを結ぶトンネルだが、地図を見るとわかるが2500m超えの急峻な山脈が広がり、トンネルはそこを貫いて作られている。 これまでこの区間は19世紀に開通したトンネルをはじめ、ループ道、橋を駆使した急こう配の峠越えをするしかなかった。観光客にとっては絶景を楽しめる鉄道の旅となるが、環境への負荷、エネルギー消費量が懸念されていた。スイス連邦運輸省によると、今後2030年までにス
シロクマ、アザラシ、アルマジロ、サソリ……。どこかの動物園にいる動物のリストではない。わたしがグリーンランドやブラジル、中国などの辺境で現地人から振る舞われた食べ物だ。 山賊による強盗、軟禁、不当逮捕、両足骨折……。アクション映画の筋書きならいざ知らず、それらは旅先のヒマラヤ、サハラ砂漠、アマゾンでわたしの身に降りかかってきた不運なできごとだ。 探検家として、旅の体験を講演で語ることがある。関心を集めるのはいつもこういった風変わりな食べ物や危険についての話だ。聞いた人は大抵、わたしを冒険家と勘違いする。 しかしちょっと待ってくれ。冒険と探検は違う。冒険とは文字通り、危険を冒すことだ。それに対して探検は探して検証すると書く。冒険家が火中の栗を敢えて拾おうとするのに対して、探検家は探しているものが見つかればそれでいい。火傷しそうな栗になど元々興味がない。講演で紹介するエピソードはあくまでも探検
さまざまな世界遺産をはじめ、大自然が作り出す絶景も満喫できるところが多くの観光客を呼び込んでいる所以だろう。 そんなオーストラリアのなかでも、ケアンズの北70キロに位置するポートダグラスでは、大自然を満喫できるだけでなく、ケアンズ空港から車で約1時間という利便性に富んだ観光地。ビーチや商店街が並ぶ港町として国内外の観光客が集まる街で、なかでもリゾート・ホテルの「シェラトン・ミラージュ ポートダグラス」は最もお勧めできる宿泊施設だ。 今回はポートダグラスからアクセスの良い大自然の観光スポットを紹介したい。巨大な珊瑚礁地帯「グレート・バリア・リーフ」と、ディンツリー国立公園にある「モスマン渓谷」の2カ所だ。 海好き必見!水中と空の両方からグレート・バリア・リーフを見る ひとつ目は、美しい珊瑚礁を擁するグレート・バリア・リーフの日帰りツアー 「クイックシルバー・クルーズ」への参加。朝10時にポー
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東京・八丁堀に7月下旬にオープンした「WISE OWL HOSTELS TOKYO」は「ふくろうのように賢く東京を夜まで遊びつくす」がコンセプトのホステル。宿泊客には外国人が多く、異文化交流も楽しいスポットだ。
これら予約サイトは、低価格やユーザーの使い勝手のよさ、さらに口コミなどの独自情報を武器に、爆発的に拡大。JTBなど伝統的な旅行会社を追い抜き急成長した。 調査会社フォーカスライト日本法人の牛場春夫代表によれば、市場規模は世界で20兆円弱。「オンライン旅行会社経由の予約比率は、日本では約7割、米国でも5割になっている」という。 現在でもオンライン旅行会社は、ホテル側にとってネット経由で送客してくれるビジネス上のパートナー。だがその存在は、今や大きくなりすぎた。ホテル業界から聞こえるのは、「手数料が高すぎる」(中堅ホテル運営会社トップ)という反発。各サイトの手数料率は非開示ながら、海外で15〜20%、国内大手では8〜10%とされる。 売上高が数兆円クラスの外資系ホテル運営会社にとって、自腹で負担しなければならない手数料は看過できないコストだ。対抗策としてホテル側は、自社の公式サイトで「最安値保
19世紀末に誕生したイギリスの旅行カバン、グローブ・トロッターは女王陛下御用達の名品として知られている。チャーチル、南極探検家のスコット、エベレストを制したヒラリー卿も愛用していた。最近ではケイト・モス、デヴィッド・ベッカム夫妻、そして映画「007スペクター」ではジェームズ・ボンドも使っている。いまやファッション・アイテムのひとつに数えられる。 このグローブ・トロッターを日本に本格的に紹介したのが田窪寿保さんで、それは今から20年ほど前のことだった。田窪さんは当時、ヴァージン アトランティック航空で働いていた。グローブ・トロッターを知ったのは、ヴァージンのパイロットたちが使っていたからだ。ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)のパイロットたちの愛用品でもあった。ヴァージンのパイロットはBAからやってきた人ばかりだったから、当然のことだった。 100年の歴史を持つ、ヴァルカン・ファイバーという
丸の内かいわいに建つ高級ホテルのPR担当者から必ずといっていいほど訊かれるのが「星のや東京」。同業者から熱い注目を集めるここは、大手町の中心に建つ一棟型ホテルだ。 しかし、「コンセプトは“塔の日本旅館”」という。「地下2階、地上17階の縦の空間に日本旅館の要素を組み込みました。日本旅館ならではのおもてなしを提供します」と星のや東京の広報担当者は言う。 「星のや」ブランドは、これまで日本各地に4軒。一軒めは2005年開業の「星のや軽井沢」。温泉旅館を西洋のリゾートスタイルと融合させたユニークさで話題になった。続いて、全室が嵐山のリバービューという「星のや京都」、珊瑚の島に作られた「星のや竹富島」、最近グランピングという娯楽スタイルを提供して話題を呼んでいる「星のや富士」と続いてきた。 2016年7月20日にオープンした「星のや東京」は、まだレストランなど一般に公開していないこともあり、知るひ
毎週金曜日の19時45分から、ワイキキの「ヒルトン・ハワイアン・ビレッジ・ワイキキ・ビーチ・リゾート」が打ち上げる花火がすごい。時間はわずか5分程度だけれど、すぐそばで見ることができるのがいい。耳をつんざく爆音もアドレナリンを分泌させる。フライデー・ナイトだからすでに気分は上がっているのだが、ますます上がる。 水面に映る多彩な花火を見ているとうっとりとしてくるのは、ツーリストもローカルも同じだ。それゆえ、金曜夜のヒルトン・ビレッジ近辺は大混雑になるので、18時ぐらいには近くのビーチに着いていたい。できればサンセットを望める場所のほうがいい。僕たちは、沈む太陽をギリギリ望める場所に陣取った。そうして夜の帳が降りきったころあいに、ドオンと上がる。パチパチパチと火花が爆ぜて、みんなの顔が真っ赤に染まる。いいもんです。 ロッキン・ハワイアン・レインボー・レビュー 2005 Kalia Rd., H
Words: Keishi Iwata Photos: Eric Micotto Hair & Make-up: Risa Styling: Noriaki Moriguchi @ GQ 東京発ホノルル行き便の多くは、早朝に空港に到着する。7時とか8時とか。ホテルにチェックインするには早すぎる。かといってトランクを持ち歩いてぶらぶらするわけにもいかない。そこで、提案がある。まず、レンタカーを借りる。コンバーチブルがベストなのはいうまでもないが、SUVでもいいかもしれない。ラゲッジを載せて空港と町のあいだにあるホームセンター(英語ではhardware storeとなる)に行ってビーチチェアを買おう。男心をくすぐるDIY用の資材や工作機械に目移りしながらも、ガーデニングコーナーにたどり着くと、持ち運び可能なビーチチェアが20ドルぐらいでワンサカ売っている。ひとつを自分用、もうひとつをパートナー
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