職場にも、家庭にも、友人関係にも、「本当に気を許せる場所」「本当の自分でいられる場所」がない。そんなふうに感じる人が増えているといいます。 そこで今回は、「居場所」のあり方をケアとセラピーの視点から描いたヒット書籍『居るのはつらいよ』の著者・東畑開人さんに、「居場所の見つけ方」を聞きました。 休み明けに出勤がイヤになる理由 東畑開人(とうはた・かいと)。臨床心理士。自身の体験を元にケアとセラピーを考察した学術書兼青春物語『居るのはつらいよ』が大きな話題に。十文字学園女子大学准教授。白金高輪カウンセリングルーム運営。 ──自分の「居場所」のようなものが見つからず、窮屈感や孤独感を感じる人が増えているようです。そもそも「居場所」とは何でしょう。 東畑開人さん(以下、東畑):ひと言でいうと、「油断できる場所」だと思います。たとえばわかりやすい場所だと、会社の喫煙所とか、なんかたまり場みたいになる