巨額の負債を抱える中国の不動産デベロッパー「中国恒大集団(China Evergrande Group)」。その債務がデフォルトの危機に瀕している。中国の金融システム危機、ひいては不動産市場の暴落につながるのではないか、リーマンショックのような危機の世界への連鎖を招くのではないかと懸念されている。みずほ証券チーフクレジットストラテジストの大橋英敏氏にポイント解説をしてもらった。 負債9.8兆円、自転車操業 ――中国恒大集団のビジネスと、何が問題になったのか、簡単に解説をお願いします。 住宅、マンションを中心とする不動産デベロッパーで、中国の不動産最大手の一角。大規模な都市開発プロジェクトを進めてきた。少ない資本で借金を膨らませる高レバレッジと自転車操業状態を前提とした急激な業容拡大が注目されてきた。例えば、理財商品(高利回り短期の投資信託のような商品)を使った資金調達もしていたが、それを開
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