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ブックマーク / newsweekjapan.jp (5)

  • 3カ月間だけ英雄だったマザーファッカー

    筆者の住むイーストベイと対岸のサンフランシスコを結ぶ、ACトランジットというバス路線がある。今年2月、その車内で「黒人のチンピラにからまれた白人の老人が逆にそのチンピラを素手で殴り倒して撃退する」映像がネットに上がった。 同じバスの乗客が現場を携帯電話でビデオに撮ってYouTubeに上げたのだが、すぐにツィッターやブログで広まり、視聴数はその日のうちに100万を超えた。いわゆるミーム(Meme)、またはヴァイラル・ビデオ(Viral Video、ウィルスのように伝播攪拌されるビデオ)になったわけだ。 白人の老人はZZトップのように長く白い髭と見上げるような長身が特徴で、いつしかエピック・ベアード・マン(Epic Beard Man、デカいヒゲ男)と名付けられた。ベアード・マンはビデオのなかで「わしは67歳だ!」と叫んでいた。 ネットではベアード・マンを「英雄だ」と讃える人々と、その反対派の

    3カ月間だけ英雄だったマザーファッカー
  • 「今年は地震が多い」は気のせいだ

    ハイチ、チリ、インドネシア、中国──2010年は大地震の当たり年に思えるが、増えているのは地震の数ではない 4月14日、中国青海省でマグニチュード(M)6・9の地震が発生。15日朝の時点で死者は600人以上、負傷者は1万人に上ると推定される。その1週間前には、インドネシアのスマトラ島北西部でM7・7、さらに2日前にはメキシコ北西部のバハカリフォルニア州でM7・2の地震があったばかりだ。 それだけではない。2月末にはチリでM8・8の大地震が発生したし、1月にハイチを襲ったM7・0の地震では、23万人近くが犠牲になった。 大災害がこれだけ続くと、いよいよ世界の終焉かという気がしてくる。そうでないとしても、2010年が地震の「当たり年」であることは確かなように思える。 だが、専門家に言わせれば、そうでもないらしい。米地質調査所(USGS)などの専門家は、地震が頻発しているのではなく、地震への関心

  • 「エアコン中毒」の日本を救え

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー ある日の真夜中、私は凍りつくような寒さとと2人の娘が鼻をすする音で目を覚ました。自分の鼻の先を触ってみると、まるで氷のよう。数時間前にベッドに入ったとき、私はエアコンを付けるべきかどうかという、毎晩お馴染みのジレンマと闘っていた。エアコンを付ければ、頭の上で「ウー」という騒音が鳴り続け、東京電力の株主たちを喜ばせ、翌朝息苦しいほど乾燥した部屋で目を覚ますことになる。 それなら、エアコンを付けないでおくべきなのか。そうなればもう1度、バーチャル北極ツアーに出かける準備をしなければいけない。 私はベッドの中で、ガタガタ震えながら思った。「そうだ、ここは日だった。G20で第2の経済大国でありながら、住宅環境はG20で最悪の、日だった----」 欧米人の中には、日の家をその小ささから「ウサギ小屋」と揶揄する人もいる。実はそれほど小さくないのだが(部屋が

    「エアコン中毒」の日本を救え
  • アメリカでは「科学は真実だ」というのも勇気がいる~ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツの科学教育ソング

    お日様って光り輝く プラズマの塊なんだよ お日様はただのガスなんかじゃない プラズマさ! 電子が自由に飛び回ってるんだ プラズマさ! 物質の第四状態だ 気体じゃない 液体でもない もちろん固体なんかじゃない (Why Does The Sun Shine by They Might Be Giants) ポーグス風パブロックで太陽についての科学的知識を歌うのはゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツ。オフビートなサウンドとトボケた歌詞で人気のニューヨークのロックバンドだ。 彼らのニュー・アルバムは『Here Comes Science(科学がやって来た)』。『ABCがやって来た』、『1.2.3.がやって来た』(グラミー賞受賞)に続く、子供向け教育アルバムだ。 「鉄は金属、酸素で錆びるのを見たことあるよね/炭素は石炭だけど、圧力かけるとダイヤモンドになるんだよ」と歌う「元素を紹介しよう」というフォー

    アメリカでは「科学は真実だ」というのも勇気がいる~ゼイ・マイト・ビー・ジャイアンツの科学教育ソング
  • メディアのメタボ症候群と自民党の罪

    今週のコラムニスト:レジス・アルノー 日のニュースを見ていると、これはまずい水割りかと思うことがある。水が多すぎて、肝心のアルコール、つまり「意見」が薄まっているからだ。 私たちジャーナリストは、何でも記事にするくせに自分たちのことだけは書かない性癖をもっている。だが日歴史的な政権交代が起ころうとしている今は、報道機関のあり方についての議論を始める絶好の機会でもある。いま私たちが目の当たりにしている民主的な論争は、報道機関にも大きな影響を与えるからだ。 自民党の一党支配が続いたせいで、日の報道機関も1つの声しか発しなくなった。毎日新聞も朝日新聞も読売新聞も、見出しは毎朝そっくりだ。かつての健全な2大政党制に戻り、対峙する両党がそれぞれの主張を展開するようになれば、報道機関もどちらの立場を支持するか鮮明にせざるをえなくなる。それは、読者の関心を取り戻すチャンスでもある。 新聞の読者は

    メディアのメタボ症候群と自民党の罪
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