維持管理費の内容は、光熱費や消防設備委託料、火災保険料、下水道使用料などで、サテライト整備が決まった1999年に財団と結んだ「協定」に基づいて補助してきた。99年度以降、毎年4月に内容を更新し、これまで年間680万~1120万円を支出してきた。 財団はサテライト運営の一方、記念館建設のための寄付を集め、市に「全額を保管している」という説明を続けてきたが、ことしに入って寄付金が残っていないことが発覚。2月には「2億8800万円の寄付金を集め財団運営費などに使った」と認めて謝罪した。財団は市の補助に加え、多額の寄付金を運営に回していたことになる。 サテライト近くに住む50代男性は「市民の期待を裏切った財団に公金を支出するのはお人よし過ぎる」と怒る。市はサテライトがある本町名店街の活性化につながることも補助の理由に挙げるが、同名店街協同組合の池永晃一理事長(65)は「黒澤記念館に対する地元の熱は