2014年5月4日のブックマーク (5件)

  • nix in desertis:『リンカーン』(映画)

    これは傑作。作はアメリカ合衆国第16代大統領リンカーンを描いたものだが,生涯すべてを扱っているわけではない。どころか作中にゲティスバーグの演説のシーンもなければ,奴隷解放宣言のシーンもないのである。1865年1月のわずか1ヶ月間だけを極めて濃密に描いたのがこの映画だ。奴隷解放を法的に根拠づける憲法修正第13条の下院可決が1月31日のことで,南北戦争の終結は4月9日のことである。リンカーンがこの2つの難題に対してどう挑んだのかが,作の焦点である。 作中でおおよそ説明されるものの,これらがいかに難題であったか列挙しておく。 ・憲法修正には出席議員の2/3以上の賛成が必要だが,共和党が全員賛成したとしてもまだ20票足りない。 ・共和党も一枚岩ではなく,解放は参政権を含めない法的平等にとどめたい保守派と,参政権なども含めたラディカルな解放を望む急進派に分かれていた。 ・戦争終結してからゆっくり

    gryphon
    gryphon 2014/05/04
    架空の存在として「憲法修正を狙うリンカーンが戦争を長引かせために戦死した兵士と、その遺族」を思い浮かべるとこの映画はさらに面白い(いや、映画でそれを描かないのは仕方ないが)。
  • 三省堂辞書の「結婚」項目は、既に同性婚を視野に入れた語釈をしている。 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    以前書いた記事からの続編報告。 この前togetterにまとめた 誤用ではない?「汚名挽回」「名誉挽回」をめぐる辞書編纂者らの議論 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/662009 は非常に反響があった。 その中心である 飯間浩明 @IIMA_Hiroaki 国語辞典編纂者。『三省堂国語辞典』編集委員。1967年香川県生まれ。 著書『辞書に載る言葉はどこから探してくるのか?』(http://t.co/ETLFwlAvwE)、『辞書を編む』(http://t.co/dssj9O2X3J)など。 NHK Eテレ「使える!伝わる にほんご」講師。 氏と、やりとりをする機会があったので、このチャンスを逃してはいかんと思い、ぶしつけながら以下のような質問とやりとりをした。 https://twitter.com/gryphonjapan/status/46202

    三省堂辞書の「結婚」項目は、既に同性婚を視野に入れた語釈をしている。 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
    gryphon
    gryphon 2014/05/04
    飯間浩明氏@IIMA_Hiroaki から直接、同社辞書の「結婚」定義が同性婚をどう扱ったかを教わったので報告。実は辞書は制度や科学の変遷、或いは政治的論争のある項目が面白い(笑)
  • 「空気読め」の同調圧力が高まると「試合で出来ない技が道場で決まりまくる」という話(骨法でも柔道、柔術でも) - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

    紙版が10号程度発行されたが、現在は発行されておらず、そのままネットメディアに移行した「Dropkick」という格闘技・プロレスムックがあります。編集者や執筆陣は「kamipro(紙のプロレス)」の流れを汲んでいる、というと分かりやすいかもしれません。 http://ch.nicovideo.jp/dropkick 発祥から約20年、日で地上波放送などのブームが巻き起こったのが約15〜10年前だった「PRIDE」「HERO'S」を筆頭とする「総合格闘技(MMA= Mixed martial Arts)」は現在その地上波放送も終わり、一時のブームは終わりました。もちろん全国にジムができたり、大会に出場する選手自体は大幅に増加するなどの遺産もありますが… そんな中で、Dropkickサイトは現在「総合格闘技が生まれた時代」の証言集を始めている。 【非会員でも購入可能!総合格闘技が生まれた時代

    「空気読め」の同調圧力が高まると「試合で出来ない技が道場で決まりまくる」という話(骨法でも柔道、柔術でも) - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
    gryphon
    gryphon 2014/05/04
    「Dropkick」サイトの骨法話は、特殊な道場の珍談奇談ではなく、普遍的な問題につながっていく。ふだん格闘技に興味が無い人にこそ読んでほしい。
  • 「福島放射能鼻血デマ」と「STAP細胞」と「わかってないこと」 - novtan別館

    根幹は大して変わらない話。科学的知見とはなにか。 STAP細胞の話が最初に世に出た時「科学を馬鹿にするな」と言われたという話は有名ですが、これは科学の閉鎖性を示しているエピソードではなくて、科学的知見とはなにかを端的に表している話ではあります。一方で、こういった「先人の業績」を力づくで打ち破っていくことが科学の発展の醍醐味とも言えます。 STAP細胞の件が残念だったのは、せっかく正しい方法論を選択してそこに挑んだはずだったのに、認められたいがために?禁忌を犯してしまったことですね。自分の業績のために科学を裏切ったところでろくな末路にはなりません。 てな話は鼻血デマでも同じなんですよ。 ある一定の確度で「わかっている」ことを否定するというのは大抵の場合はわかるために費やした努力をバカにしているようなもので、「100%わかってないことはわかってると言うべきではない」なんて言い出す必要がある人は

    「福島放射能鼻血デマ」と「STAP細胞」と「わかってないこと」 - novtan別館
    gryphon
    gryphon 2014/05/04
    『根幹は大して変わらない話。科学的知見とはなにか』
  • ハックス! by 今井哲也 - 基本読書

    このブログでは10巻以内の漫画、できれば5巻以内に完結している漫画を対象にしてレビューを書いているが(なぜならそれぐらいにまとまっている漫画が好きだからだ)この『ハックス!』は4巻なので個人的にベストなまとまりぐあい。のちに『ぼくらのよあけ』や『アリスと蔵六』と次々傑作を書いていく今井哲也さんの初連載作。後の傑作に比べると絵でも構成でも粗さが見えてしまうけれども、それでも充分に魅力的な内容だ。 ストーリー的には高校のアニメ制作をド素人からはじめてハマっていく過程を書いたのがこの『ハックス!』で、ド素人ながらもアニメをつくるって実際どうすればいいのかを地道に描写していて、物を創りあげていく楽しさに溢れている。この「作り上げていく上で実際具体的な作業として何をどうすればいいのか」って、マンガや小説ならともかく、アニメぐらいの集団制作物になると、素人だとわからないものだ。 「絵をいっぱい描いてそ

    ハックス! by 今井哲也 - 基本読書
    gryphon
    gryphon 2014/05/04
    昔書いた感想の便乗紹介。作品全体というより、そのとある場面の感想だけど。→「映像を作って公開」のコストがここまで簡単になった話(「ハックス!」) http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120522/p3