遠州鉄道は“浜松市民の約半数”が持つという共通ポイントカードのデータを分析し、顧客向けサービス向上などにつなげているという。取り組みの背景と狙いを聞いた。 データ分析を通じて顧客1人1人のニーズをくみ取り、サービス向上などに役立てる――そんな先進的な取り組みを行う企業が増えつつある。中でも、地域に根差した「共通ポイントカード」の分析でこれを実現しようとしているのが遠州鉄道(静岡県浜松市)だ。 静岡県西部を中心に鉄道、タクシー、小売店、ガソリンスタンド、宿泊施設、レジャー施設などさまざまな事業を手掛ける遠州鉄道グループでは、2000年代後半から共通ポイントカード「えんてつカード」を発行。2011年には高度なデータ分析ツールを導入し、今では約50万人のカード利用者のデータを分析しているという。 同社がデータ分析に本腰を入れ始めた背景や、それによって得られた成果とは――遠州鉄道でIT戦略課長を務