三重県南東沖で1日に起きたマグニチュード(M)6・1の地震は、南海トラフ巨大地震の想定震源域内で発生した。静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く南海トラフ周辺では、約100~150年周期で繰り返し巨大地震が起こっているが、同トラフは東海、東南海と南海の3つに震源域がわかれており、必ずしも同時に起きているわけではない。 気象庁によると、南海トラフで前回地震が起きたのは、昭和19年の東南海地震と21年の南海地震。その約90年前の安政元(1854)年には、安政東海地震と安政南海地震が立て続けに発生している。 さらに、宝永4(1707)年には約5千人が死亡した宝永地震が起きたほか、慶長9(1605)年には慶長地震が起きている。 内閣府が発表した南海トラフ巨大地震の被害想定によると、関東以西の30都府県で30万人以上が死亡するなど、甚大な被害が予想されている。