──入社3年で離職率30%、というのがよくいわれる数字ですね。 その数字自体に大きな変化はありませんが、中身を見るとそれこそ離職までが短期化していて、「3年も我慢できない」と、1年どころか1カ月、1週間の超短期離職が増えています。新人研修が終わった途端、辞表願を出してくる。 採用側からすれば訳がわからない。「え、何で?」と。ある日突然出社しなくなる“衝動的離職”も多い。それをSNSで「俺、会社辞めた」と書き込んで、若者たちの間で超短期離職は普通のことなんだな、という認識が共有される。 「入社してみたら上司がひどかった」とか「この仕事、自分に合わない」という声を“自分ごと”としてとらえてしまう。今や売り手市場ですから、「まだ新卒扱いでいけるよな」「去年落ちた会社に再挑戦してみるか」と。大学のゼミ生に聞いても、「先生、転職を考えてない人なんて、今いないでしょ」という声が返ってくる。 連鎖退職の