トヨタ自動車は、これまでの開発戦略を180度転換し、電気自動車(EV)開発に本腰を入れざるを得なくなったという。 業界内で次世代自動車の主力はEVとの見方が強まる一方であることに加え、中国の政策に背中を押された形だ。 ごく最近までトヨタは、電気のみで走行する100%EVに背を向け、次世代車として水素式の燃料電池車(FCV)開発を積極的に進めていた。2013年、ガソリンと電気のハイブリッド車「プリウス」の生みの親の内山田竹志会長は、水素電池車は従来の燃焼エンジンに対する「実際的な代替役」だと語り、EVが使われるとしても近距離用に限定されるとの見通しを示した。 同社はモーター搭載式のハイブリッド車とプラグインハイブリッド車(PHV)が水素電池車への橋渡し的存在になると予想。14年にはついに初の水素電池車「MIRAI」の販売を開始した。 ところが昨年末、長距離走行可能な100%EVの開発を始める