自動車メーカーがエンジン開発の転換点として、特に重要視している排ガス規制は、2つある。欧州委員会(EC)の新環境規制「Euro 7(ユーロ7)」と、米国環境保護庁(EPA)の新規制案だ。いずれも2020年代後半から発効する見通しだ。 ユーロ7は、現行規制の「Euro 6d(ユーロ6d)」と比べ排ガス規制成分や数値に大きな違いはないが、試験条件の難易度が上がる。従来は、室内において路上走行を再現するシャシー・ダイナモ・メーター上で測定するのが一般的だったが、ユーロ7からは路上走行にて排ガスを測定するRDE(Real Driving Emissions)試験を全面的に導入する。 実際の走行条件に近いRDE試験は、室内で測定する従来の試験よりも、温度や路面状況の幅が拡大し、「既存のエンジン車にとって認証を得るのが非常に難しくなる」(日系自動車メーカーのエンジン技術者)と言う。 一方EPAは、20
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