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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (42)

  • 撤回された論文は根拠にならない - NATROMのブログ

    2023年8月からX(旧Twitter)にて、元杏林大学保健学部准教授の平岡厚さんと対話を続けています。HPVワクチンは安全で効果的というのが世界中の専門家のコンセンサスですが、平岡さんはHPVワクチンの深刻な副反応・薬害が相当規模で存在すると主張しています。 HPVワクチン接種の有無にかかわらず血液脳関門の異常で害が起きるのは当然 平岡さんが提示する仮説の一つは「日常的に抗体値を高くさせられている人は、血液脳関門に異常が生じた場合、通常なら中枢神経系に入らない物質が侵入して悪さをするのでは」というものです*1。しかし、私のみるところでは平岡仮説はとくに根拠がない思い付きに過ぎないように思われました。 「日常的に抗体値を高く」するのはHPVワクチンだけでなく、他のワクチンだって同じです。B型肝炎ワクチンはHBs抗体価を高くしますし、麻疹ワクチンは麻疹ウイルス抗体価を高くします。なんならワク

    撤回された論文は根拠にならない - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2024/01/31
    そろそろ半年……
  • 「宝くじの誤り」 - NATROMのブログ

    宝くじの誤り」とは、「中には大きな利益を得る人もいるかもしれない」という理由で利益が害よりも大きいことが証明されていない医療行為を容認する考え方を表すために私が提案したい言葉である。医療行為には不確実性がある。公的に推奨されている医療行為でも利益はなく害だけを被る人もいるが、集団全体では害よりも利益が大きいとされている。害よりも利益が大きいと十分に証明されていなかったり、逆に利益よりも害が大きいと証明された医療行為は推奨はされていない。 宝くじを購入する行為の金額の期待値はマイナス*1であり、宝くじを買った集団全体では損の方が利益より大きい。しかし、少数ながら、きわめて大きな利益を得る人もいる。宝くじを買う人たちのほとんどはそうしたことを承知の上で宝くじを買うのだろう。ならば、集団においては害が大きくてもきわめて大きな利益を得る可能性があるなら、推奨されていない医療行為を受ける自由だって

    「宝くじの誤り」 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2023/06/30
    宝くじに喩えてるのはこの記事が批判している対象の人たちであって、もし甲状腺がん検診を宝くじに喩えるのならこれくらいむちゃくちゃな宝くじということになるがそれでも買うか? と言ってるのがこの記事
  • ABO式血液型の遺伝様式をめぐる2つの仮説 - NATROMのブログ

    オーストリアのカール・ラントシュタイナーによってABO式血液型が発見され、輸血医学の基礎が築かれたことは有名だ。1930年にラントシュタイナーはノーベル医学・生理学賞を受賞した。輸血の歴史については ■「血液は生理塩水で代用できるから輸血は必要ない…」そんな荒唐無稽なデマの裏事情を医師が解説 動物の血を輸血した昔から、人の血を安全に輸血できるようになった今まで | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン) に書いた。輸血とは直接は関係ないが、ABO式血液型の遺伝様式が決定された歴史も興味深い。私は、もう20年以上も前、大学院生のころにはじめて知ったのだが、じつにエレガントに問題を解決しており、いつかこの話を書きたいと思っていた。数式がたくさん出てくるこの話は難解だが、個人ブログだし、少しぐらい難しくてもいいだろう。細かい数式はわからなくてもなんとなく雰囲気を感じていただ

    ABO式血液型の遺伝様式をめぐる2つの仮説 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2023/02/10
    最初、係数の2が???だったんだけど、AOとOAは別に数えるのか。サイコロの和で、12は6+6しかないけど11は5+6と6+5があって2倍出やすいのと同じ理屈。あってるよね? (中高のときから確率統計苦手
  • ティーカップ掲示板これまでありがとう - NATROMのブログ

    2022年8月1日にteacup.のサービスが終了する。teacup.のサービスのうちレンタル掲示板のサービスを利用していた。SNSが全盛のこの時代、掲示板というサービスを利用したことがない、そもそも存在自体を知らないという人もいるかもしれない。 私が掲示板を開設したのは2000年2月9日なので、足掛け23年間、利用していることになる。2000年にはSNSはもちろん一般的なブログサービスもなかった。ネット上の情報発信はウェブサイトで可能であったが、自分でHTMLを記述してFTPでアップロードするという手間がかかる。大人数が気軽にコミュニケーションをとるには掲示板がほぼ唯一の手段であり、さまざまなタイプの掲示板が利用されていた。 一番有名な掲示板は『2ちゃんねる』であろう。Wikipediaによれば1999年5月に開設されたとある。私は主に『Yahoo!掲示板』を利用していた。同じくWiki

    ティーカップ掲示板これまでありがとう - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2022/05/31
    神誰氏今もお元気だった。ここに悪口雑言書き込み続けてひょっとして10年くらいするんじゃないかと思うんだけど、なくなっちゃったらどうするんだろう……。
  • (主に)過剰診断の定義に関する記録 - NATROMのブログ

    ツイッターにおいてAGAPEROSさんと過剰診断について会話をしているが、なるべく誤解を招かないような丁寧な回答を心掛けると、字数制限があるツイッターでは難しい。また、ひとところにまとめておくとAGAPEROSさんと同じ誤解に陥っている人に助けもなると考え、ブログでも回答する。 先生のブログを読んでる途中ですが 下の写真で過剰診断は3人とされてますが 先生の定義では8人では? 治療の要否は関係ないのですよね? いつから変わったのですか? pic.twitter.com/7cLtg3M23G— AGAPEROS (@agapeeros123) February 8, 2021 ■「過剰診断」とは何かにおいて過剰診断を説明するための仮想的な乳がん検診のランダム化比較試験の話である。がん検診を論じるときに広く採用されている過剰診断の定義は「治療しなくても症状を起こしたり、死亡の原因になったりしな

    (主に)過剰診断の定義に関する記録 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2021/03/15
    相手の意見を正しく理解できちゃうと持論を撤回せざるを得なくなるという場合、どうしても理解するほうを拒んでしまいがちで、そんなやりとりばっかり見てきたけど、このひとはそうではなかった。純粋にすごい。
  • 「低気圧の体調不良には五苓散が効く」のか? - NATROMのブログ

    要約:「低気圧の体調不良」という病態は存在する。「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究」はあるが質は高くない。とは言え、実地臨床では五苓散のような漢方薬は有用である。 ちょちょんまゲさんから、「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究」について評価してほしいというご要望があった。 NATROMさん、お時間が許し、気が向いたらで結構ですので、こちらにある「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究があり」についてご評価をお聞かせ願えませんでしょうか。よろしくお願いいたします。https://t.co/SnxJXkvXjH— ちょちょんまゲ (@chochonmage) December 5, 2020 もともとは、■水素水や血液クレンジングなど『疑似科学』を科学的に評価している明治大学のウェブサイト Gijika がなかなか良い仕事していると話題にというTogetterまとめについた

    「低気圧の体調不良には五苓散が効く」のか? - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2020/12/14
    ↓本題と無関係だからほっといただけでしょ
  • 軽症であればインフルエンザが心配だからと病院に行くのはおすすめしない - NATROMのブログ

    インフルエンザのシーズンになりました。外来はインフルエンザの患者さんでいっぱいです。もちろん、インフルエンザを疑う患者さんにはマスクをして別室や車内で待機していただくなどの対応をとるんですが、完全に隔離するのは難しいです。トイレや診察や検査のための移動もありますし、患者さんの中には事前の連絡なく受診される方もいらっしゃいますし、高熱ではないけど実はインフルエンザという患者さんが待合室にいるかもしれません。インフルエンザシーズンの病院は感染のリスクが高いとお考えください。 タミフルなどの抗インフルエンザ薬は症状を1日間ほど短縮する効果がありますが、別に薬を使わなくてもほとんどのインフルエンザは自然に治ります。肺炎や脳炎などの合併症が怖いですが、もともと健康な人において抗インフルエンザ薬がこうした合併症を減らすかどうかはよくわかっていません。そうはいっても「熱が出て関節痛もして今まさにしんどい

    軽症であればインフルエンザが心配だからと病院に行くのはおすすめしない - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2019/01/30
    毎年恒例になってる感のある注意喚起
  • 医師国家試験を解いてみよう。「がん検診の有効性を示す根拠はどれ? - NATROMの日記

    がん検診にまつわる誤解は根深く、医師でもけっこう間違えている人がいます。ただ、医師国家試験にがん検診が有効である根拠を問う問題が出題され、若い世代の医師はがん検診の疫学をより正確に理解しているものと思われます。 厚生労働省のサイトに過去問がありましたので、ここで引用・紹介します。さて解けますか?このブログの読者は、その辺の平均的な医師と比べると、ずっと正答割合が高いのではないかと思います。 第106回医師国家試験問題より。 集団に対してある癌の検診を行った。 検診後に観察された変化の中で、検診が有効であったことを示す根拠はどれか。 a 検診で発見されたその癌の患者数の増加 b 検診で発見されたその癌の患者の生存率の上昇 c 集団全体におけるその癌の死亡率の低下 d 集団全体におけるその癌の罹患率の低下 e 検診に用いられた検査の陽性反応適中率の上昇 答えは下のほうに。 正解c. 検診後に集

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  • HPVワクチンの「重篤な有害事象」7%は高すぎるか? - NATROMのブログ

    医療情報を吟味し伝える活動を行うコクランがHPVワクチンのレビューを発表した。各新聞社が伝え、また、コクランの日支部による日語訳も読める。 ■英民間組織:HPVワクチン「深刻な副反応の証拠なし」 - 毎日新聞 ■子宮頸がんワクチン、「前がん病変」予防効果は高い…国際研究グループ : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞) ■子宮頸がんおよび前がん性病変の予防を目的とするヒトパピローマウイルスに対する予防的ワクチン接種 | Cochrane さまざまな論点があるが、今回は、HPVワクチンの重篤な有害事象が約7%である点を主に論じる。7%と聞くと不安に感じる人もいても当然であろう。HPVワクチンに子宮頸がんの前がん病変を減らすという利益(今回のコクランのレビューによればだいたい1万人中百何十人、パーセントに換算すると1%強)があるにしても、7%という重篤な有害事象の害と引き合わないの

    HPVワクチンの「重篤な有害事象」7%は高すぎるか? - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2018/05/22
    HPVVに限らずすべてのワクチンを有害としたいらしいひとが「A型肝炎ワクチンは長年使用されてきた実績があり安全性はおおむねわかっている」のところをまるっと無視してTwitterでかみついてる……。
  • クリニックで行われた臍帯血投与に意味がない理由 - NATROMのブログ

    無届けで臍帯血(さいたいけつ)の投与を行ったとして、医師を含む6人が逮捕されるというニュースがあった。 ■さい帯血無届け投与、販売業者や医師ら6人逮捕 : 社会 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE) がんの治療や美容目的で臍帯血の投与が行われていたという。該当するクリニックで行われていた臍帯血の投与は、医学的には意味がない。意味がないというか、意味がわからない。よくある細胞免疫療法は、少なくとも理論上は効くかもしれないと思えるようなものであるが、臍帯血については逮捕された医師がいったい何を期待していたのか見当がつかない。ぜんぜんわからずに雰囲気で臍帯血投与をやっていたとしか思えない。 臍帯血移植は標準医療である。大きなくくりでは、骨髄移植や末梢血幹細胞移植と同じく、造血幹細胞移植の一種である。たとえば、血液系の悪性腫瘍(がん)に対して臍帯血移植が行われている。しかし、そのメカニズム

    クリニックで行われた臍帯血投与に意味がない理由 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2017/08/29
    まともな(?)詐欺師が医師免許持ってたら、記事にあるように他にいくらでも法に触れない手口があるわけで、ただのバカだったんかなあ?
  • ホメオパシーと医療ネグレクト - NATROMのブログ

    インチキ医療を批判することに対し、「そうは言っても現代医学が病気を100%治すことができない以上、一縷の望みを持ってすがるものがあっても良いのではないか。それをインチキだ、ニセ科学だと批判したり、笑い物にしたりするのはいかがなものか」という意見がある。一理ある。一理あることを認めた上で、インチキ医療の弊害は歴然と存在するのであり、批判することに意味があると私は考える。インチキ医療は現代医学の否定と関連していることが多く、治せる見込みの十分ある疾患が放置されたり、余計な苦痛を味合わせたりする。 さて、mixiの「ホメオパシー問題を考える」コミュの「雑談トピ」*1経由で知ったのだが、■ホメオパシー的 自分探しの旅*2というブログにおいて、ホメオパシーに(それも、よりたちの悪いホメオパシー・ジャパン)はまっている母親が、幼児の耳の怪我をホメオパシーで治そうとしている経緯を書いている*3。 ■ホメ

    ホメオパシーと医療ネグレクト - NATROMのブログ
  • 自覚症状のない発熱はありうる - NATROMのブログ

    エボラ出血熱の発生地であるリベリアに滞在後、羽田空港に到着した男性に発熱の症状が確認されたというニュースがあった(■リベリア滞在の男性 エボラウイルス検出されず NHKニュース)。ニュースによれば、「男性は体の不調は訴えていませんでしたが、到着時に検疫所で熱を測ったところ、37度8分の熱があった」とのことである。 ブックマークコメントに、37.8度の発熱があるのに体調不良などの自覚症状がないことがあるのだろうか、という趣旨のものがあった。このように疑問を表明していただくのはありがたいことである。医療従事者にとっては当たり前のことであっても、必ずしも一般の方にとって当たり前とは限らない。言ってもらわなければそこにギャップがあることになかなか気付けない。 多くの人にとって、体温を測るのは、何かしらの体調不良があるときである。だが、体調不良がないのに体温を測ることはめったにないのではないか。その

    自覚症状のない発熱はありうる - NATROMのブログ
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    h-hirai 2014/10/29
    中学校んとき、体調くずした友人の付き添いで保健室行ったら「お前も顔色悪いから熱測れ」「いやいやおれはなんともないですよ」「いいから測れ」「……なにこの熱」ってことがあったなあ。
  • 「ニセ医学」についての本を書きました - NATROMのブログ

    を書きました。2014年6月25日が発売予定日です。 ■「ニセ医学」に騙されないために NATROM (著) 内容はこのブログの読者にとっては馴染み深いものです。「抗がん剤は毒にしかならない」「麻薬系の鎮痛剤は体に悪い」「瀉血でデトックスできる」という誤解・デマや、ホメオパシーやオーリングテスト、千島学説といった科学的根拠に乏しい主張を30項目取り上げて、批判的に言及しました。ブログと同じような表現になってしまった部分もありますが、基的にはブログの転載ではなく書き下ろしです。 マーティン・ガードナーの■奇妙な論理や、ASIOSの■謎解き超科学のようなと思っていただければよいでしょう。 いつも指摘されることですが、こうしたに載っている情報を当に必要としている人は読まない、というものがあります。根的な解決策はないでしょう。次善の策として、少しでもわかりやすく読んでいただけるよう試み

    「ニセ医学」についての本を書きました - NATROMのブログ
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    h-hirai 2014/06/09
    「(よりにもよって?)この出版社から本を出すことになった経緯については、今後このブログで書きます。」これ楽しみ。
  • 「ためしてガッテン」の健康本の新常識クイズが難しすぎる件 - NATROMのブログ

    医局に転がってた■ためしてガッテン 健康の新常識事典を何気なく読んでみた。各項目が健康に関する「常識」についての○か×のクイズ形式になっており、次のページに答えと解説が入る。全体的には良いである。ただ、このクイズがなにげに難しいのだ。たとえば、こんな具体である。 新常識クイズ:「玉ねぎの血液サラサラ効果はあらゆる品の中でもトップクラスである」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「ヨーグルトは花粉症に効く」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「風邪予防にはうがいが最も効果的」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「味オンチ(味覚障害)は亜鉛不足のせい」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「水虫は薬を塗っても完治は難しい」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「肺がんはX線検査をすれば見つけることができる」 ○ どっち? × 新常識クイズ:「高血圧は降圧剤を飲めば改善できる」 ○ どっち? × 興味があ

    「ためしてガッテン」の健康本の新常識クイズが難しすぎる件 - NATROMのブログ
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    h-hirai 2014/03/31
    運転免許の筆記試験かw
  • 血液型と性格の関係を否定するまずい論法について - NATROMのブログ

    血液型と性格には強い*1関連があるという主張がある。血液型性格判断あるいは血液型占いと呼ばれている*2。こうした主張には科学的根拠はない。詳しくは■遺伝学からみた血液型性格判断で論じた。ニセ科学を論じる上では「定番」となっている話題である。さて、 ■血液型占いにすっかり洗脳されている皆さまの目を覚ます呪文について | More Access! More Fun! というエントリーが注目を集めている。このエントリーでは『女性誌やテレビを中心に蔓延している「血液型占い」は真っ赤な嘘である』と主張されており、その結論には概ね同意はできるが、結論を導く過程においていささか難があるように思える。「血液型占い」が真っ赤な嘘であるとしても、不適切な論法で批判するのはまずい。ここでは、かのエントリーのどの部分が不適切であったのか説明することとする。 アフリカアメリカ人にA型が多いことは血液型占いが間違っ

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    h-hirai 2013/07/03
    ABOFANさん今も元気にやってるのかな/元気だ……。
  • 「近親婚タブー」は血縁淘汰説を否定するか? - NATROMのブログ

    「自分の皮膚細胞から卵子と精子を作り、それを受精させて、もう一人の「若々しい別な自分」(クローン)を誕生させることも、理論的には可能になる」と書いちゃったダイアモンド・オンラインの安藤茂彌氏による記事に、以下のようなブックマークコメントがついた。 ■はてなブックマーク - blueboy のブックマーク - 2012年10月30日 blueboy 「自分で卵子と精子」はクローンでなくて何か? 血縁度100%の究極の近親婚だ。それで劣性遺伝病発現(id:NATROM)ということは血縁度の高さが不利なことを示す。「自分の遺伝子を増やすため」というドーキンス説を否定。 『「自分で卵子と精子」はクローンでなくて何か? 血縁度100%の究極の近親婚だ』という部分は二通りの解釈が可能である。一つは『「自分で卵子と精子」はクローンではない。クローンではなく「血縁度100%の究極の近親婚」である』という解

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    h-hirai 2012/11/02
    Openブログに「ゲノムと遺伝子の区別がついてないんじゃないか」ってブコメしたら、即座に当該エントリになにやら追記されたことがあったけど、やっぱり区別ついてないんじゃなかろうか。
  • 「集団寄与危険割合」って何?疫学指標まとめ。 - NATROMのブログ

    疫学指標はたくさんあってややこしい。相対危険、寄与危険ぐらいまではおぼろげながら理解しているつもりだけど、「集団寄与危険割合(人口寄与危険割合)」とは何か、と聞かれてもすぐには出てこない。 私がアンチョコにしているのは、「基礎から学ぶ楽しい疫学 第2版」の表。数式ではなく、具体的な数字で示されているのでわかりやすいと思う。 「基礎から学ぶ楽しい疫学 第2版」より引用 相対危険(relative risk)が一番目にすることが多い指標であろう。「タバコを吸っている人は肺癌になる確率が5倍である」というやつ。タバコと肺癌に相関関係がないなら相対危険は1になるし、タバコを吸う人が肺癌になりにくい場合は相対危険は1より小さくなる。 寄与危険(attributable risk)は「曝露群と非曝露群の疾病頻度の差」をいう。私の理解では、個人がある特定の曝露を避けるかどうかを判断するには、相対危険より

    「集団寄与危険割合」って何?疫学指標まとめ。 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2012/03/26
    原発事故の影響を理解するには必須そうな知識。
  • 今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ

    福島第1原発作業員が白血病によって死亡したというニュースがありました。まず、亡くなった作業員の方に哀悼の意を表します。 ■急性白血病:福島第1原発作業員が死亡 東電が発表 - 毎日jp(毎日新聞) 東京電力は30日、福島第1原発で作業に携わっていた40代の男性作業員が急性白血病で死亡したと発表した。外部被ばく量が0.5ミリシーベルト、内部被ばく量は0ミリシーベルトで、松純一原子力・立地部長代理は「医師の診断で、福島での作業との因果関係はない」と説明した。 東電によると、男性は関連会社の作業員で8月上旬に約1週間、休憩所でドアの開閉や放射線管理に携わった。体調を崩して医師の診察を受け急性白血病と診断され、入院先で亡くなったという。東電は16日に元請け企業から報告を受けた。事前の健康診断で白血球数の異常はなく、今回以外の原発での作業歴は不明という。 作業と急性白血病での死亡の間の期間が短い

    今回報道された急性白血病と福島原発作業の因果関係は? - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2011/08/30
    最初に報道を見た時、累積0.5mSvってほんとかよ? って思ったんだけど、仮に高線量被ばくしてたとしても、白血病であるなら因果関係はありえなさそう。
  • 世界で一番美しい元素図鑑 - NATROMのブログ

    ■世界で一番美しい元素図鑑 セオドア・グレイ (著), 若林文高 (監修), ニック・マン (写真), 武井摩利 (翻訳) 元素コレクターによって書かれた。元素コレクターというか、元素オタクと言っていい。このは元素に対する愛にあふれている。著者のセオドア・グレイは、■周期表テーブル(The Wooden Periodic Table Table)を作ったことに対して、2002年のイグノーベル賞(化学賞)を受賞したぐらいだ。このテーブルには「周期表の形をした机で、各元素の部分の蓋を取ると中にその元素または関連品が入っている(P235)」のだそうだ。周期表については説明の必要はないだろうが、これのこと。 周期表は、この古めかしい形で世界中に知られています。だれが見ても、すぐそれとわかります。ナイキのロゴやタージ・マハル、アインシュタインのヘアースタイルと並んで、周期表もまた私たちの文明の象

    世界で一番美しい元素図鑑 - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2011/08/08
    読みたいな、これ。
  • 閾値とかホルミシス効果とかをバナナで説明してみる - NATROMのブログ

    バナナ毒 もうそろそろ、地震や原発事故とは関係ない話をしてもよい頃だろう。今回は、バナナの毒(バナナトキシン)の話をしよう。バナナトキシンについては、知らない人のほうが多いかもしれない。ある特定の品種のバナナに含まれるバナナトキシンは、ハイアイアイ熱という疾患のリスク因子となる。ハイアイアイ熱は、南太平洋にあるハイアイアイ諸島の風土病である。比較的若い人に発症しやすく、断続的な発熱を繰り返し、最終的には消耗して死に至る。ハイアイアイ熱が猖獗を極めた1900年頃は、ハイアイアイ人の死因の5割近くに達したという。 現在では、ハイアイアイ熱はハイアイアイ人特有の遺伝的素因と環境因子(バナナトキシンの経口摂取)が複合して起こる、ある種の膠原病であると考えられているが、当初は感染症ではないかと疑われた。しかし、感染症のパターンをとらないこと、病原微生物を確認できないこと、昔から「バナナ知らずは熱知ら

    閾値とかホルミシス効果とかをバナナで説明してみる - NATROMのブログ
    h-hirai
    h-hirai 2011/04/01
    id:himajin774さんのリクエスト(http://b.hatena.ne.jp/himajin774/20110325#bookmark-32859917)にはいつかきっと応えてくれると思ってたけど、この日にぶつけてくるとは。/ しかし勉強になるなぁ。