千葉大病院が、インターネットを使った不眠症の治療プログラムを開発した。薬に頼らず、自らの考え方や行動を見直す認知行動療法を活用し、自宅にいながら治療を受けられるのが特徴。同病院では、治療の効果を確かめる臨床試験の参加者を募集している。 日本睡眠学会のガイドラインでは、成人の3割以上に不眠症状があるとされ、長く続くとうつ病などにつながるケースも。主な治療は、睡眠薬を使ったものだが、ふらつきや薬をのんだ直後のことを忘れるなど、副作用が出ることがある。 認知行動療法は、考え方や行動を見直すことで改善を図る精神療法。うつ病などの治療に効果があるとされ、不眠症の治療にも採り入れられている。今回の治療プログラムは、同大大学院の清水栄司教授(認知行動生理学)らが開発した。患者は自宅のパソコンからアクセスし、1日20分程度のプログラムに取り組む。 治療期間は5週間。1週目は睡眠時間などを記録する「睡眠日誌