宗像 誠之 日経ビジネス記者 日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。 この著者の記事を見る
宗像 誠之 日経ビジネス記者 日経コミュニケーション、日本経済新聞社産業部、日経コンピュータを経て、2013年1月から日経ビジネス記者。 この著者の記事を見る
さて、東京に引っ越して数週間たった。結論から言うと、東京は住みにくい。 東京に来てまず気がついたのは、メシのまずさだ。どの飯屋に入っても、京都より数百円高い上に、クソまずい。私は未だに、東京でまともなメシ屋を発見したことがない。それは、何万円も払うような店ならば、少しは違うのかも知れないが、私はそんなごちそうを食べたいのではない。普通のメシを普通の値段で食べたいのだ。東京の飯屋は、800円や1000円も取る割に、どうやったらこんなにまずく作れるのだと疑問に思うほどまずいメシしか出てこない。 色々と考えた挙句、結局、東京には出汁という文化がないのではないかという結論に達した。東京には油か醤油の薄め液しかないのだ。 とくに、うどんとそばが最悪だ。そばはまだともかく、うどんはつゆの良し悪しで味が大きく左右されるというのに、東京の飯屋のめんつゆは、醤油の薄め液のようなものしか出てこない。パスタにケ
わたし的棚ぼた一万円選書 急に千葉さんに手渡された封筒、開けてみたら1万円札が1枚。何ごとかと思えば、同期の出張を代わったお礼をもらったらしい。 「葵はワンオペで育児してくれたから」と半分わけてくれました。 泡銭の1万円 これはもう、わたし的1万円選書をしろという思し召しなのでは……
大野和士氏「現代のベートーベン」とまでもてはやされていた自称作曲家の佐村河内守氏の楽曲は、音楽家の新垣隆氏が18年にわたって書いていたことについて拙文をアップした翌日、私は次のようなメールを受け取った。指揮者の大野和士氏からだった。 〈情報を、まことしやかなものするために、お墨つきを与えた、音楽関係者の罪は、重いと思います。 クラシックのメガヒットと言われているそうですが、クラシックは、何百年も前から、時を超え、国を超え、人々に広がったからこそ、古典と呼ばれるているのだと思います。じわり、じわりと、歴史の中に浸透しているからこそ、人々が自らの存在の意義を振り返る礎として、愛され続けてきたのだと思います。 何万枚の売り上げといった今日的な文句も、その歴史を前にすると、あまりにも表層的なものに思えます。いにしえの人々の魂にじっと耳を傾けながら、今に生き、未来を展望するのが、音楽家の役目だとする
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