ソニーの出井さんとは、彼が現役だった5年ほど前に何度かお会いしたことがあるのだが、一番印象に残っているのが、「ソニーの一番の敵はNTTドコモ」という彼の言葉。それまで若い人たちが、AV機器や音楽・映画に使っていたお金が、携帯電話の通話・通信料金にシフトしてしまっていることを嘆いてのことだ。 そう考えると、そのころから始まったiモードを足がかりとする携帯電話の普及と、2003年のソニーショックには、確かに深い関連があるように思えてくる。 では、5年後の今の時点でのソニーの(もしくは日本の家電・ゲーム業界の)一番の敵は誰だろう。もちろん個別の市場では、Samsung、Apple、Microsoftなどとと戦っているし、携帯電話の通話・通信料金は相変わらず高いが、もし出井さんがまだ現役だったら、「一番の問題は、若い人たちのテレビ離れ」と言うのではないだろうか。 注目すべきなのは、今の若い人たちが
またまた他媒体の記事ですみませんが、「YouTube:1760億円 vs ミクシィ:2200億円--あなたならどっちを買う?」というCNETのコラムを読んで思ったこと。 企業の将来価値は、市場自体の将来性、市場でのシェア、顧客のスイッチング・コストの高さの関数として表されると思います。市場の将来性があって、現在の市場シェアが高くても、顧客のスイッチング・コストが低ければ、競合他社にトップの座を奪われる可能性が高くなり、将来価値という点ではリスクが大きくなります。一方、スイッチング・コストが高ければ、市場のトップの地位を維持できる可能性が高くなり、正味現在価値も必然的に高くなります。オープン・ソースだとか、Web 2.0だとか言っても、結局は顧客のスイッチング・コストを高めて、何らかの形で「囲い込み」をすることが勝負ということです。 ジェフリー・ムーアのモデルでは、スイッチング・コストが低い
ちょっとモヤついていたものが文字で書かれていてスッキリすると同時に、そのモヤの向こう側にあったものも気づく瞬間は心地よいものであります。 この前のエントリーで「Mixiは荒れる前に有料サービスを本腰で取り組むべきであった」ということを書いたら、坂本多聞氏からこのように切り返されました。 NIFTY-Serve帝国衰亡史で占うmixi(ミクシィ)の行方 http://rblog-ent.japan.cnet.com/tamon/2006/10/niftyservemixi_e8fc.html あー。モヤついていたことを一行で書かれてしまったのでこれ以上私が語るべきことはありません。はい。 ついでに「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」ではもう少し高尚な解説が。 ミクシィとYouTubeと「ゴリラ・ゲーム」について http://blogs.itmedia.co.jp/kuriki
mixiに現在加入している人は全体の21.9%に上り、他のSNSを圧倒しました。2004年3月3日に産声を上げたmixiは、わずか半年で10万人の会員を獲得。そこから急ピッチで会員数を伸ばし、今年7月26日には500万人に達しました。18歳以上(mixiに加入できる年齢)の人口に占める比率は5%ほどですが、ネットマイルユーザーのように、インターネットを積極活用している人には広く浸透しているようです。 mixiの成功の要因のひとつには、女性ユーザーの多さも挙げられます。今回の調査でも、女性の加入率は23.4%と、男性の20.4%を上回りました。mixiに友達がいるという安心感が加入を促し、さらに新しい友達を呼ぶという好循環が、いまのmixiを作り上げたといえるでしょう。オレンジ色を基調としたインターフェース画面も、女性に親しみやすい印象を与えるのに貢献していそうです。 そのほかのSNSは、m
9月14日、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)のmixiを手がけるミクシィが東証マザーズに上場し、インターネット上のみならず、テレビや新聞など各メディアで大きく報道され、話題となった。 サービス開始からわずか2年半で会員数は500万人を超え、上場への原動力ともなったmixi。なぜこれほどまでに成功したのか、その秘けつとmixiの誕生秘話をミクシィ代表取締役社長の笠原健治氏に聞いた。 チャンスがなくなったときこそがチャンス --mixiをスタートさせる以前、イー・マーキュリーでは求人サイトのFind Job!やプレスリリース配信代行サービスの@Press(2005年9月にネットエイジキャピタルパートナーズへ譲渡)といった企業向けのBtoBサービスを行っていましたが、なぜコンシューマー向けのサービスであるmixiを始めることになったのですか? 2003年の夏に、会社としてより成長を目
今日は、会員増加ペースが伸びないmixiの状態を見つつ、IPOによる資金調達を鑑み、今後彼らが取って来るであろう戦略を推測してみたい。なぜ今IPOしなければならなかったのか、資金調達が示唆するものや如何に!? といったところだ。 少し前のことになるが、大西宏のマーケティング・エッセンスにて「mixiがキャズムにぶち当たって足踏みをしている」という刺激的なエントリがUPされていた。alexaのトラフィックや会員増加ペースを見て、キャズム*1に向かって激走を続けてきたが、あまりの溝の大きさに急停止して周りを見回しているという状況とでも言おうか。 alexaのサルベージに掛かるような人は一通りmixi使いになっちゃったもんだから、そこから先の(alexaなんて絶対にInstallしないような)人たちが幾ら増えたところでalexaなんかじゃわかんねぇよ、という意見もあるだろうが、会員増加ペースが鈍
2006年08月29日10:09 mixi にも越えがたい壁が立ちはだかってきたのだろうか カテゴリインターネット kinkiboy Comment(8)Trackback(11) 9月14日の東証マザーズに上場が迫ってきたmixiは、ニュース記事を追いかけていると今年の7月に登録ユーザが500万人を突破したとか、また『mixiミュージック』が全体公開から1カ月未満で利用者20万人を突破したとか、その勢いが止まることを知らないように感じさせられます。 登録ユーザーが500万人ということは、『2006インターネット白書』によるとインターネット人口は、今年の2月で7,361万9千人ということなので、現時点でざっと7500万人と推定すると、インターネット人口のおよそ7%が登録していることになります。重複登録ユーザーもいるので、もう少し少ないかもしれません。 しかし気になるのは、ご存知の方が多いと
ついにミクシィが9月14日に東証マザーズ上場 – CNET Japanを読んで。 すっかり古いニュースになってしまいましたが、いよいよ株式会社mixiが上場するようですね。 雑種路線で行こうで「KDDIがGree株の数%を4億円弱で引き受け,そうかGreeで時価総額100億に迫るなら,会員数で一桁多いmixiは時価総額1000億円を余裕で超えるかな」なんて話が出ていますが、実に興味深いところです。 何と言っても、「2006年3月期の業績は、売上高が18億9300万円、経常利益が9億1200万円、純利益が5億7600万円」と利益率が非常に高い決算数値が明らかになっていますから、相当株価もつりあがりそうな印象があります。 ちなみに個人的には、そんな中振り返って懐かしい気持ちになったのがITmediaのこちらの記事。 ・ソーシャルネット「mixi」、儲からなくても続ける理由 笠原さんが自腹でリス
すぐに受け入れられなくても自信を持って継続〜イー・マーキュリー社長 笠原 健治 氏 笠原健治社長へのインタビューは3回連載です。第1回は、こちら。 イー・マーキュリーの笠原健治社長は、東京大学在学中に、求人サイト「Find Job!」を立ち上げた。ビジネスとして将来性があると見越して始めたサイトだったが、スタートから半年は思うように進展しなかった。それでも「良いサービスをやっているという自信があった。すぐには理解されなくても、いつか必ず理解されると信じていた」という。 その自信を持ってビジネスを継続していたところ、ちょうどインターネットブームが起き、ビジネスは成長に転じた。当時は、「イー・マーキュリーに出資したい」という申し出も多かったが、「提供するサービスにとって、本質的に最も重要な施策を打つ」という姿勢を貫き通した。 ■求人サイト「Find Job!」を立ち上げた当初の反響はど
やりたいことを見つけるまでの「基盤作り」が大切〜イー・マーキュリー社長 笠原 健治 氏 イー・マーキュリーの笠原健治社長は1975年生まれ。東京大学在学中の1997年、求人サイト「Find Job!」を立ち上げた。その後、1999年にイー・マーキュリーを設立。現在、ソーシャル・ネットワーキングサービス「mixi」の展開に力を入れている。 ネット企業の経営者には、子供のころから「社長」を目指した人が少なくない。だが、笠原社長は、「子供のころから経営者になろうと決めていたわけではなかった」。やりたいことが見つからず、悩んだ時期もあった。3年生のときに取ったゼミのテーマに興味を持ち、インターネットビジネスに足を踏み入れた。「やりたいことが見つかるまで、いろいろなアクションを起こして基盤を作っておくことが重要」。笠原社長は、自らの体験をふまえて、こう語る。 自分のベースアップを図った最初の2
ミクシィは5月22日、同社の運営するソーシャルネットワーキングサービス(SNS)「mixi(ミクシィ)」において、音楽サービス「mixiミュージック」を開始した。 mixiミュージックは、PCで聞いている音楽を自動的にリスト化し、他のmixiユーザーに音楽リストを公開したり、他のユーザーが公開したリストや楽曲にコメントをつけたりできるサービス。有限会社グルコースの技術を採用して開発した専用ソフトウェア「mixi station」をPCにインストールして利用する。利用料金はすべて無料となっている。 iTunes、Windows Media PlayerなどのPC用音楽プレーヤーとmixi stationを起動して楽曲を再生すると、mixi stationが一定間隔で再生した楽曲の曲名、アーティスト名、再生日時といった楽曲情報を取得し、自動的にmixiにアップロードする。楽曲情報をアップロード
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