Image credit: JAXA 2009年6月11日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星「かぐや」が、約1年半に渡るミッションを終え、月に落下した。「アポロ計画以降、最大の月探査」と銘打たれた「かぐや」は、科学面のみならず、美しい月や地球の映像により多くの人々の心に強い印象を残すなど、大きな成果を残した。 「かぐや」の計画は1997年、宇宙開発事業団(NASDA)によって立ち上げられた。日本にとって月探査機を開発するのは、1990年の「ひてん」と、その孫衛星「はごろも」以来、またNASDAが、こうした科学目的の衛星を開発するのは初めてのことであった。開発は旧宇宙科学研究所(ISAS)や日本電気(後のNEC東芝スペースシステム)との協力によって行われた。 「かぐや」は打ち上げ前に一般公募で選ばれた名前で、当時はセレーネ(SELENE)と呼ばれていた。SELENEは Selen