先月28日に国際宇宙ステーションを離れ、宇宙ごみを取り除くための実験に臨んでいた日本の宇宙輸送船、「こうのとり」6号機は、最も重要な宇宙空間への金属製のワイヤーの打ち出しができないまま、実験の期限を迎え、実験は失敗しました。「こうのとり」は、すべての予定を終えて、日本時間の6日未明、大気圏に突入し燃え尽きました。 今回の実験は、金属製のワイヤーを700メートル伸ばしたうえで電流を流すというもので、地球の磁場と影響し合うことで進行方向とは逆方向のブレーキをかけるような力を得ることを目指しました。 しかし、「こうのとり」6号機では、実験で最も重要な宇宙空間へのワイヤーの打ち出しができず、実験は中断していました。 JAXAによりますと、その後、「こうのとり」では再挑戦を試みていましたが、結局、ワイヤーの打ち出しができないまま、実験の期限の5日を迎え、実験は失敗したということです。 JAXAでは、
JAXA(宇宙航空研究開発機構)は2月6日、 宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機(HTV6)」 によって行われた スペースデブリ(宇宙ゴミ)の除去実証実験「KITE」 の結果を報告し、導電性 テザーの伸展には失敗、しかし電流を流す原理を確認には成功 したことを発表しました。 この実験は、こうのとり6号機から 700メートル級のワイヤー「導電性テザー」を展開 して電流を流すというもの。このワイヤーには電流によってローレンツ力が発生し、将来的には スペースデブリを減速させ大気圏内に落下 させるために役立つことが期待されています。また、JAXAは2020年代半ばまでの同技術の実用化を目指しているのです。 今回の実験では、導電性テザーの 放出機構の不具合 により伸展は行なえませんでした。しかし 電界放出型電子源 からの電子の放出機能と、電圧を自律的に制御する実験は行えたことから、JAX
平成29年2月5日、「こうのとり」6号機に搭載して行った「HTV搭載導電性テザー実証実験(KITE)」を終了しました。 本実験は、①軌道上でのベアテザー伸展と電子収集、 ②電界放出型電子源からの電子放出と発生電流の制御手法の確認の2つの実験を実施することを目的としていました。 ① 軌道上でのベアテザー伸展と電子収集 実験開始直後にエンドマスの放出を試みましたが、放出が認められませんでした。そのため当初の実験予定期間を延長し、状況確認ならびに復旧対策を継続してきましたが、最終的に放出には至りませんでした。 ② 電界放出型電子源からの電子放出と発生電流の制御手法の確認 「電界放出型電子源」については、「こうのとり」の機体を利用し、電子を放出することに成功しました。 加えて、電界放出型電子源の電圧を自律的に制御し、安定的に電子を放出することが可能なことを示し、その放出電子によって「こうのとり」の
* 高度約120km 「こうのとり」6号機は、ISSの機器や実験装置などのほか、日本産の水や生鮮食品、そして日本製リチウムイオン電池を使用したISS用新型リチウムイオンバッテリ6台を輸送しました。このバッテリは無事ISSへの取付けが完了し、起動されました。現在ISSで使用されているニッケル水素バッテリは老朽化が進んでおり、日本製リチウムイオン電池があって初めて2024年までのISS運用延長が実現します。 今後、「こうのとり」9号機まで4回で計24個のバッテリを輸送し、現在ISSで使われているニッケル水素バッテリ(計48個)を日本の技術を使ったリチウムイオンバッテリ(計24個)に交換し、ISS運用の根幹を支えていきます。 ※断りのない限り、日時は日本時間です。
本日、宇宙ステーション補給機「こうのとり」6号機(HTV6)は軌道離脱を実施し、計画どおり、大気圏に再突入しました。「こうのとり」6号機は、平成28年12月13日に国際宇宙ステーション(ISS)への結合に無事成功した後、約45日間、ISSに係留いたしました。その間、ISSの運用に欠かせない補給品・補用品など、全ての船外及び船内貨物のISSへの移送及び、ISSの不用物資の「こうのとり」6号機への搭載を行い、本日の再突入をもって、所期の全ての任務を無事に完遂することができました。「こうのとり」は今回で6機連続のミッション成功です。 「こうのとり」は世界最大の補給能力を有し、ISS運用の根幹を支える宇宙船です。「こうのとり」6号機ではさらにその能力を向上させ、日本製のリチウムイオン電池を使用した新型バッテリ6台を運搬しました。バッテリはISSへの取り付けが完了され、すでに稼働しております。今後、
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