大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台 Inter-University Research Institute Corporation National Institutes of Natural Sciences National Astronomical Observatory of Japan 三鷹キャンパス(本部) 〒181-0015(個別郵便番号:181-8588) 東京都三鷹市大沢2-21-1 0422-34-3600(代表)
4月10日、イベント・ホライズン・テレスコープによって撮影された超大質量ブラックホールが公開されました。そのブラックホールは、地球から約5500万光年先にある「おとめ座銀河団」の「M87」の中心に位置しています。 「M87」は直径約12万光年の中に、数兆個の星と約13000個もの球状星団を含む巨大な楕円銀河。 サーチライトの様に伸びるこの印象的な「光速に近い速度で放出された宇宙ジェット」は約8000光年にもおよぶと言います。しかも、噴出口付近の速度は見かけ上、光速を上回る「超光速運動」という驚きな観測結果も出ています。 ハッブル宇宙望遠鏡の「WFPC2」で捉えた「M87」超大型干渉電波望遠鏡群で捉えた「M87」のジェットこの様な大規模活動の観測や、強力なX線源(画像1枚目、紫)が確認されていることから、大質量ブラックホールの存在が以前から指摘されていました。 4月10日の発表は、今まで捉え
地球サイズの電波望遠鏡で、楕円銀河M87に潜むブラックホールに迫る 国際プロジェクト『イベント・ホライズン・テレスコープ (EHT)』は、ブラックホールシャドウを撮影することに、世界で初めて成功しました。この成果は、日本時間2019年4月10日22時07分に、『アストロフィジカルジャーナル・レターズ (The Astrophysical Journal Letters)』特集号で6編の論文として公開されました。今回撮影に成功したのは、地球から5500万光年離れたメシエ87 (M87) 銀河の中心にある、巨大ブラックホールのシャドウです。明るく輝くリング構造の内側に暗い部分 (シャドウ) が観測され、これがブラックホールの重力によって光が脱出できなくなる証拠となります。本成果は物理学・天文学における100年来の謎に対する現代科学の究極的な到達点であるとともに、直接撮像によるブラックホール研究
プレスリリース全文と画像・映像などは、国立天文台のプレスキット「史上初、ブラックホールの撮影に成功」から閲覧・ダウンロードしていただけます。日本チームの貢献については、EHT-Jウェブサイトをご覧ください。 イベント・ホライズン・テレスコープは、地球上の8つの電波望遠鏡を結合させた国際協力プロジェクトであり、ブラックホールの画像を撮影することを目標としています。2019年4月10日、研究チームは世界6か所で同時に行われた記者会見において、巨大ブラックホールとその影の存在を初めて画像で直接証明することに成功したことを発表しました。 イベント・ホライズン・テレスコープで撮影された、銀河M87中心の巨大ブラックホールシャドウ。リング状の明るい部分の大きさはおよそ42マイクロ秒角であり、月面に置いた野球のボールを地球から見た時の大きさに相当します。 Credit: EHT Collaboratio
ハワイや南米、南極などに設置された電波望遠鏡が協力する国際プロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ」が、5500万光年彼方の銀河の中心に存在する超大質量ブラックホールを撮影することに成功した。ブラックホールが直接撮影された史上初の快挙だ。 【2019年4月11日 国立天文台/イベント・ホライズン・テレスコープ】 非常に大質量で高密度の天体であるブラックホールは、その強い重力のために光も脱出することができないという性質がある。ブラックホールの存在は元々は理論的に予測されたもので、その周囲の星やガスの運動の観測、ブラックホール同士の衝突合体とみられる現象からの重力波の検出など、存在を裏付ける証拠も数多くある。しかし、実際にその姿がとらえられたことはなかった。 ブラックホールに光がある距離よりも近づくと、光はブラックホールの重力にとらえられ、ブラックホールを周回しながらやがて吸い込まれる
この画像は、人類が初めて撮影に成功したブラックホールの姿。今これを目にしている私たちの人生を超えて、長く語り継がれることになります。 国際協力ブロジェクト「イベント・ホライズン・テレスコープ(Event Horizon Telescope : EHT)」は2019年4月10日、おとめ座銀河団にある楕円銀河「M87」の中心に超大質量ブラックホールが実在することを、世界中の電波望遠鏡群による観測とそのデータ解析によって証明したと発表しました。 公開された画像には、波長1.3mmのミリ波による観測で浮かび上がったリング状の輝きが写っています。その中央、ぽっかりと空いた穴のように見える部分は、ブラックホールの強力な重力によって作り出された「ブラックホールシャドウ」と呼ばれる影。この影こそが、ブラックホールの存在を証明する鍵となるのです。 ブラックホールは極めて密度の高い天体であるため、その周辺には
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く