【ワシントン=安江邦彦】オバマ米大統領は20日の一般教書演説で、富裕層への課税を強化する一方で、中間所得層は減税することを柱とした税制改革を提案する。 ホワイトハウスが17日発表した。格差是正が狙いとみられる。オバマ氏は、税制法案の提出権限を持つ議会に協力を求める。 増税面では、50万ドル(約5900万円)以上の年収がある富裕層に対し、金融資産や土地などの売却益である「キャピタルゲイン」や配当にかかる最高税率を現行の20%から28%に引き上げる。相続人が巨額の含み益のある株などの資産を相続しても含み益に課税されない仕組みも改め、日本の相続税にあたる遺産税を事実上増税する。 また、大手金融機関への課税を強化し、負債の0・07%を徴収し、安易な資金調達による規模拡大に歯止めをかける。