「説明不要 取り立てればよい」 無料通信アプリに残された不穏なメッセージ。これは貸金業者の話ではない。学校の話だ。ある名門校の部活動で起きた借金トラブル。毎日新聞に寄せられた内部告発から、その実態を追った。【寺田剛】 「学校の部活動で、活動にかかった費用を稼げなかった学年は借金を背負って卒業し、卒業後に未払い金を支払うという会計処理が常態化しています」 「しかも取り立ては、現役高校生が行うという異常さです」 読者投稿フォーム「つながる毎日新聞」に情報が寄せられたのは1月。疑惑の舞台は、私立の中高一貫校「芝中学・芝高等学校」(東京都港区)だ。 浄土宗の七大本山の一つ、増上寺(ぞうじょうじ)の僧侶養成機関を前身とする同校は1906年設立。東京タワーや芝公園のほど近くに地上8階、地下1階の校舎がある。 男子校で、生徒数は1774人。浄土宗の教えに基づく「遵法(じゅんぽう)自治」が校訓だ。 生徒の