大津市内の公道で行われ、現在は中断している自動運転バスの運行実験再開を巡り、大津市と京阪バス(京都市)の溝が深まっている。中断は実験中の乗客転倒事故がきっかけで、運行主体の京阪バスは「安全対策を確かめるためにも再開が必要」とするが、共同で実験を進めてきた市は「得られるものは得た」として打ち切りを示唆する。自動運転は地域に貢献できる技術だとして京阪バスは大津での実験継続を求めつつ、京都市など他自治体での実施も検討し始めた。 大津での実証実験は、高齢者らの新たな移動手段を確保したい市と、運転手不足の解消や新たなビジネスモデルの創出を目指す京阪バスが2019年に始めた。年に1回ほど、数日から数カ月の実験期間を設けて、公道に自動運転機能を備えたバスを走らせてきた。 緊急時などに操作する運転手を乗せて技術の検証などを進めてきたが、通算5回目となる実験中だった今年1月、坂道でバスが自動加速した弾みで乗
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