「なぜ早く入院させてくれなかったのでしょうか」。新型コロナウイルスに感染し、自宅待機中に亡くなった60代男性の親族の一人は、中国新聞の取材に応じ、悲しみを訴えた。「持病があってハイリスクなのに、どうして画像診断をせずに帰したのか知りたい」と声を震わせた。 この親族によると、14日に県立広島病院を受診した時、男性は入院を希望し、荷物を持参していた。だが約2時間後に帰宅。14日の午後9時ごろに電話すると、男性は「動かなければ大丈夫」と話していたが「ハーハー」と荒い呼吸をしていた。15日朝、亡くなっているのを見つけた同居の家族は救急車を呼んだが、病院には搬送されなかったという。 広島県健康福祉局の木下栄作局長は記者会見で、感染者の診察時の画像診断について「できるだけやっていただくお願いをしている」と説明したが、14日の診察ではしていなかった。親族は「せめて持病のある人を帰宅させる場合は、画像診断