■首相の威令届かず 「いまだに慣れない試行錯誤の状況ですので、大臣間で意見の合わないこともあります」 首相の鳩山由紀夫は22日付の鳩山内閣メールマガジンで、平成22年度予算編成などで足並みがそろわない政権の実情を率直に認めた。20日夜にも、横浜市のJR横浜駅西口で行った演説でこう述べた。 「財務省の発想だと思うが、地域に負担をさせるとか、いろんな意見が出ている。(閣内に)いろんな意見があることを、どうかお許しください」 鳩山は、衆院選のマニフェスト(政権公約)の柱である子ども手当を、全額国費で賄う考えを強調している。だが、首相の言葉を聞いても誰も従わない。 当の厚生労働省は22年度予算の概算要求で「事業主や地方自治体の負担は予算編成過程において検討する」と地方負担の余地を残した。これを、総額95兆円超に膨れた概算要求を絞り込みたい財務省が後押し、女房役の官房長官、平野博文も、なお地方の一部