教えられるところ実に大なエッセイで、ちょうど自分が考えていたことに関連した点をびしびしついてくるので、読んでて仰け反った。例えば── いわゆるリベラル・ホークについて。俺もトーマス・フリードマンが嫌いだ。 ソ連の反体制派だったナタン・シャランスキーがなぜイスラエルの右派政治家になるのか。 冷戦史の重鎮ギャディスの(最新著書における)ネオコン的転回と、一方のバイナートのリベラル的書き換え。どちらも結論は変わらないようにみえる。つまり道徳的明晰さを堅持した対決姿勢で冷戦の勝利は得られた、というわけ。 ダルフールの記事を読みにいって驚愕させられた、伝統的にリベラル誌だった〈ニュー・リパブリック〉の右傾化(ネオリベ化というべきか)。 なぜ民主党は外交政策を共和党と差別化できないか。 というわけで訳してみたが、一般的に言うとそんなに面白くないかもしれない。 追記。注を追加したが、クリストファー・ヒッ