東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発から海に流出した放射性セシウム137の総量は最大で5600テラ・ベクレル(1テラは1兆)に上るとの試算を、海洋研究開発機構がまとめた。 東電の推計量の約6倍にあたる。6日に開かれた日本原子力研究開発機構の研究報告会で発表した。 海洋研究開発機構の宮沢泰正主任研究員らは、福島県の沿岸など約500地点で採取した海水のセシウム濃度や、潮の流れなどをもとに、昨年5月7日までにセシウムが移動した経路を模擬計算した。その結果から、海に流出した高濃度汚染水のセシウムの総量は、4200~5600テラ・ベクレルと算出された。このほか、同原発から大気中に放出され、雨などによって海に沈着したセシウムは1200~1500テラ・ベクレルになった。
首都高速道路会社は5日、老朽化が進む首都高の大規模改修について検討する有識者会議(委員長=涌井史郎・東京都市大教授)の初会合を開いた。 改修が必要な場所を洗い出し、年内をめどに報告書をまとめるが、長期間の通行止めも伴う大規模な改修をどう進めるかや、改修費用をどう確保するのかなど課題は多い。 ◆オリンピック 東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県をつなぐ首都高は、1962年に東京・京橋―芝浦間が初めて開通し、東京オリンピック開幕の64年10月までに33キロが完成した。総延長301キロのうち、約3割が開通から40年以上が経過し、30年以上も合わせると半分近くを占める。 点検で見つけた亀裂やひび割れなどを補修しているが、未補修の損傷件数は2009年時点で9万6600件と、02年時点の2・7倍に急増している。首都高は1日平均約100万台が利用し、トラックなど大型車の通行量が都内の一般道の約5倍で「予想
印刷 関連トピックス地震 首都高速道路会社は1兆円規模の大規模改修に乗り出す方針を固めた。1995年の阪神大震災後に約3千億円をかけて補強工事を進めたが、老朽化で道路の傷みが激しく、首都圏での直下型地震への備えを急ぐ。ただ、改修が利用料金アップにつながる可能性が高い。 首都高は高度成長期に造られた道路が多く、橋脚の破断箇所やコンクリートのひび割れなどの発見件数が年々増えている。総延長約300キロのうち約5割の140キロは建設後30年以上。90キロは同40年以上になる。 17年前の阪神大震災で阪神高速の高架が倒壊。建設省(現国土交通省)は高架橋などの耐震基準をマグニチュード7.3の阪神大震災級の地震に耐えられるよう見直した。全国の各道路会社は補強工事を進め、首都高も対策を取った。 昨年3月の東日本大震災を引き起こしたマグニチュード9の地震でも被災地の高速道路は高架橋が倒れるなどの被害
禁煙や塩分控えめの食事など五つの生活習慣を実践すると、がんのリスクが4割程度減少するという研究結果を国立がん研究センター(東京都中央区)がまとめ、5日発表した。五つの習慣のうち一つでも多く実践するほどリスクは減少していくという。オランダの医学誌に掲載された。 90年代後半に45~74歳だった7万8548人(男性3万6964人、女性4万1584人)を06年まで追跡し、がんのリスクを下げると言われている五つの生活習慣とがんの発生率との関係を調べた。 その結果、禁煙▽節酒(1日日本酒1合以下を週6日以内)▽塩分控えめの食事(タラコ4分の1腹を月1回程度)▽活発な活動(1日に男性でスポーツ1時間以上、女性で立ったり歩いたり3時間以上)▽適正な体重(体格指数=BMI=が男性で21~27、女性で19~25)の五つの生活習慣のうち、二つを実践しているグループは、ゼロまたは一つだけ実践しているグループに比
インフルエンザウイルスが人間の体内で増殖する際の鍵となるたんぱく質を、東京大学医科学研究所が初めて突き止めた。 新たな治療薬の開発につながる成果で、米科学アカデミー紀要電子版に6日掲載された。 インフルエンザウイルスは、人間の細胞に侵入すると、細胞側の様々なたんぱく質と結びつくが、増殖の際に、どのたんぱく質を利用するかは不明だった。 医科研の河岡義裕教授、五来武郎さんらは、細胞のたんぱく質のうち、エネルギー生産を担う「ATP合成酵素」を構成する「F1β」に着目。F1βの量を減らす操作をしたところ、細胞から出てくるウイルスが減るのを確認した。 ATP合成酵素は、細胞内のミトコンドリアに多くあるが、ウイルスは、細胞膜に含まれるF1βを利用していた。また、このメカニズムはA型、B型インフルエンザに共通だった。
東日本のとりわけ太平洋側に甚大な被害をもたらした東日本大震災からもうすぐ1年が経つ。震災で発生したがれきをめぐっては、放射能汚染の心配などが叫ばれているが、こうしたがれき問題は、日本から7000キロ離れた米国西海岸にも波及したようだ。 300万トンが太平洋に流出 ワシントン州のカナダにほど近い海岸で、これまでまったく見慣れないブイなどを住人が見つけるようになったという。ブイ、ペットボトル、灯油タンク、使い捨てライター――。日本から流れ着いたと見られる品々で、なかには、東北のカキの養殖に使われる黒い大きな浮きもあった。 大震災で太平洋に流れ出たがれきは約300万トン。そのうちの25万トンが黒潮に乗って米国西海岸に漂着する見通しとなっているそうだ。本格的な漂着は2013年の予定だが、軽いものは風などに流されて、すでに西海岸に漂着している可能性は考えられるという。 ワシントン州では住民の不安が広
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