野村正實さんより『学歴主義と労働社会』(ミネルヴァ書房)をお送りいただきました。ありがとうございます。 http://www.minervashobo.co.jp/book/b184828.html 畢生の大著『日本的雇用慣行』から7年、久しぶりの野村さんの本は、学歴社会がメインテーマ、自営業がサブテーマです。 しかし、開設当初の本ブログをお読みいただいていた方々には、そこで時々紹介していた、若き高専時代の野村さんの回想記が基調低音になっている本だと言った方が良いかもしれません。 近代における学校制度の整備によって、学校教育は労働社会の前提条件となった。労働研究において重要なテーマでありながら、これまで取り残されてきた「学校と労働社会」の関係は、いかなるものか。「初期高専生」としての著者自らの経験に照らすとともに、丹念に文献を精査しつつ学歴社会成立の淵源をたどり、産業構造および就業構造の変