――『子どもが減って何が悪いか!』、面白く読みました。今度の本は、バトルしてますね。統計の詐術を解き明かしながら、少子化をめぐる言説のトンデモぶりを見事に指摘した本ですが、文体の端々に怒りがにじみ出ていて、本気を感じました。 赤川 この本を書く経緯には、いろいろなことがありましたけど、素朴な違和感としては、働きながら保育所に子ども預けたり、旦那に育児してもらったりという女性が、実際に2人も3人も生んでいるのかと。いい悪いではなくて、そんなことはないわけですよね。 ――いてもすごく少数派ですよね。 赤川 ええ。当たり前に考えれば、女性が社会進出すると、少子化が進むし、事実もそうなっている。それでもいいじゃないかというのが本来のフェミニズムだと私は思うんです。だから、「子どもが減っても女性が社会進出することが大事だ」と正々堂々と言うべきところを、「女性が社会に出て仕事と子育てを両立すると、出