引用分析による蔵書評価 1. ウェブ時代と蔵書評価 ウェブ時代と言われる今日、情報資源がウェブ上に溢れ、国立国会図書館サーチ(NDL Search)(1)、J-GLOBAL(2)、CiNii(3)など、求める学術情報を効率よく見つけ出せる新しい検索サービスが次々と公開されている。しかし、ウェブ上の学術情報のなかには、利用できる範囲が書誌情報や抄録までだったり、本文の閲覧が有料だったり、会員限定だったりと、誰でも無条件で本文を入手できるようにはなっていない場合が少なくない。 図に、全国の大学図書館におけるサービス件数を示した(4)。2000年以降、相互利用の複写依頼件数が顕著に減少し、電子ジャーナルの普及の効果をうかがわせる。他方、館外貸出サービスや相互貸借の借受件数は高い水準を維持している。図書館の利用者は、ウェブ上の情報資源を活用しながら、個人では入手しにくい文献を図書館から入手してい
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