最近の朝日新聞やNHKの報遣を精査すると、ものの見事にチベットが歪曲されている。 彼ら日本のマスコミは中国共産党のチベット消滅計画に手を貸しているのだ。 竹内正右の《チベットレポート第15弾》は、知られざる日本のマスコミの実態に鋭く斬り込む。 昨年十一月、NHKテレビで、『薬草の楽園----チベット医学』というドキュメント番組が放映された。日本のプロダクションが制作したものだ。このドキュメント番組は、一九五〇年に中国人民解放軍が東チベットに侵攻した後に、チベット医学の医師となった青海省西寧のタール寺の僧侶ニマと、同じ西寧のイツア寺の青年僧タシザンポの二人が、薬草を求め旅に出る話である。 二人のチベット僧は、青海省南部の六千メートル級の高山、アムネマチンやニャンポイツェなどへ四千キロの旅に出かけ、さまざまな薬草を採取する。高山のお花畑を歩く二人の僧の姿の映像は美しく、チベットの自然に憧れる日