ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (40)

  • トークライブ:杉田俊介氏の『宮崎駿論』(NHKブックス)を巡って:出演 杉田俊介・古谷経衡・田中秀臣(動画リンク先)

    通がみればなかなかない組み合せ三人による格的宮崎論がぎっしりの展開。僕もメモをしばしばとりながら話してました。ご来場いただいた皆さんも宮崎駿の世界、そして杉田さんの著作の濃さを堪能していただいたのではないか、と思います。以下にライブの動画があります(将来の宮崎研究のアーカイブとしても重要だと思い直し、動画を配信しました)。 http://www.ustream.tv/recorded/49013248 宮崎駿論 神々と子どもたちの物語 (NHKブックス) 作者: 杉田俊介出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2014/04/19メディア: 単行(ソフトカバー)この商品を含むブログ (9件) を見る

    トークライブ:杉田俊介氏の『宮崎駿論』(NHKブックス)を巡って:出演 杉田俊介・古谷経衡・田中秀臣(動画リンク先)
  • 猪瀬直樹さんの東京都知事辞任の報道をうけて

    もう10数年前に岡真さんのARGに寄稿した次の論説を再録しておきたい。2001年8月17日にネットに掲載されたもの。このあと一年後ぐらいに、我々は事実上、メールマガジンの編集からは外れた。その意味でも「早すぎる思い出」ではあったw。リンク先がきれてるものがあるかもだが修正はしない。またメールマガジン自体はいまも続いてるが以下の記述内容と大きく異なっていることも注意してほしい。僕の肩書きも当時のまま。01年はまだ講師だったのかw 「メールマガジン「日国の研究 不安との決別/再生のカルテ」について—私的な早すぎる思い出—」 田中秀臣(上武大学商学部講師) メールマガジン「日国の研究」http://www.inose.gr.jp/は2001年3月に始まった猪瀬直樹さんhttp://www02.so-net.ne.jp/‾inose/を編集長とする主に経済を中心的な問題としてとりあげる週3回

    猪瀬直樹さんの東京都知事辞任の報道をうけて
  • 速水健朗『1995年』

    「日人は歴史に学ぶことが苦手である。そして何事も忘れやすい」と速水さんが書くように、書は「時代の転機」としての1995年という見方をとりあえずカッコにいれて、現在のすぐ隣人ともいえる過ぎ去ったある一年をともかく著者なりに振り返ってみよう、という視座で書かれている。 著者自身の体験はほとんど出てこない(あとがきなどに散在するだけだ)。書は1995年の代表的な事件ーそれは国内では二大事件(阪神淡路大震災とオウム事件)などの社会・政治・経済そして文化などを、適確にまとめ流れるように読ませる。分析的な視点は脇に置かれているような印象であり、おそらく選ばれた題材そのもので、今日の我々の生活と比較できるように配慮されている。 経済関係でいえば、自由化を背景にした焼酎の思いがけない売上増、自動車の日用品化(ドリカムの歌詞とユーミンとの対照)、アイドルのいないヒットチャートとオザケンなど、著者らしい

  • 経済を無理なく理解するにはどうしたら?(経済書ブックガイド2013秋)

    経済問題を最小の時間で、でも基礎体力をつけながら学んでいくにはどうしたらいいのか? 1)いいテキスト 2)いい教師(授業、講演などでの出会い)、3)適切な時間配分 4)無理しない これらのバランスが必要でしょう。ここでは主に1)の「いいテキスト」を紹介していきます。上から下にいくほどレベルアップ。 なんといっても小学生でも読める(でも大人が読んでも面白い)以下の二冊がやはり最も簡単な経済書の地位を依然としてキープしているでしょう。 新装版 レモンをお金にかえる法 作者: ルイズ・アームストロング,ビル・バッソ,佐和隆光出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2005/05/21メディア: 単行購入: 3人 クリック: 83回この商品を含むブログ (28件) を見る新装版 続・レモンをお金にかえる法 作者: ルイズ・アームストロング,ビル・バッソ,佐和隆光出版社/メーカー: 河出書房新社

    経済を無理なく理解するにはどうしたら?(経済書ブックガイド2013秋)
  • 宮崎駿とメビウス

    現実、作品世界の現実、選択アーキテクチャーとしてのアニメ論、『耳をすませば』とマクドナルドの椅子の類似など。いまの僕のアニメ論のすべてを濃縮してもいる。 宮崎駿とメビウスを比較して面白いなと思ったのは、宮崎駿は「人間のいない自然」を優位にもつ倫理観をもっているが、メビウスは「読者の消失したマンガ(バンドデシネ)」を最終的には夢想していたと思う。宮崎駿のアニメも見る人間そのものがいなくなり、廃墟と化した映画館で無限にアニメだけが劇場で映写されている。見ている??のはオームの末裔か、人間とも機械ともさだかではないモノたちだけ。その意味では、読者も書き手も消失したB砂漠をみたいたメビウスのマンガ世界と同じかもしれない。

    宮崎駿とメビウス
  • 内田樹他『脱グローバル論』

    安倍自民党や橋下維新の衆院選勝利によって、現代日にグローバリズムとナショナリズムの混淆態が「支配的イデオロギー」になったとして、今年の参議院選挙目前を期して公刊された書籍。橋下氏および橋下維新を特に批判の主眼においているともとれ、前大阪市長の平松邦夫氏の参加によってさらにその色彩が濃厚になっている政治的なメッセージの強いだ。 経済関係を中心にみれば駄であり、(中島岳志氏の)リフレ政策関係では誤解、間違いのオンパレードである。また内田樹氏の贈与経済論や小さいコミュニティ中心の経済の再構築も、既存の経済との関係が一方的に遮断されていて、彼の想念だけであれば面白いのかもしれないが、あまりにも現実感がない。現実感のない経済論を展開しながら、人にその自覚もない。また先ほども書いたが橋下氏への批判が顕著だが、他方で、内田氏の言説自身は、他者からの客観的な批判を十分に咀嚼してこなかた気がする。簡

    内田樹他『脱グローバル論』
  • 黒田東彦総裁・岩田規久男副総裁・中曽宏副総裁就任記者会見

    就任記者会見で最も注目すべきなのは、やはり総裁である。政策での重心からいっても、ボードメンバーの代表としても、総裁の発言がきわめて重いので、ここではあえて黒田総裁の発言を中心に紹介する。 日銀行HPより http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2013/kk1303e.pdf 黒田総裁の発言要旨 1 デフレ脱却し、2%の物価安定目標を実現するのが最大の仕事→物価安定に日銀が具体的な数字で責任をもつということ。 デフレの原因はいろいろあってもデフレ脱却の責務は日銀行にあり(=岩田副総裁と同じ認識の強調) 引用:「デフレの原因を、色々な要素を測って研究すること自体は意味があると思いますが、中央銀行としては、「色々な原因でデフレになっています」と言っても――先程、岩田副総裁も言われたように――、責任を阻却することはできないと思います。」

    黒田東彦総裁・岩田規久男副総裁・中曽宏副総裁就任記者会見
  • 松尾匡他著『TPPと日米関係』

    松尾さんから頂戴しました。複数の著者によるTPPについての検証です。TPPによる効果は主に効率性を改善することですから、単純な総需要―総供給分析の枠組みで考えると、総供給曲線が右にシフトしデフレが深まることになる…というのが簡単にいうと松尾さんの批判の要点だと思います。このような効率性を増す政策を、不完全雇用のデフレの状態で行うことは、野田内閣のようなデフレ継続を許容する政権に認めることができない。もし野田政権がこの政策を推進するときは、国内だけではなく国際的な労働者の連帯で対抗するべきだ、というのがこの論文の主旨です。 ただTPPが効率化を促すといってもやはり時間がかなりかかることがまず第一点。それに対しては総需要不足を事実上20年以上も放置しているので、いまの野田政権のようにこの放置を維持する見込みの強い政府にTPP参加を認めるわけにはいかない、というのはひとつの道理でしょう。別様に

    松尾匡他著『TPPと日米関係』
  • 岩田規久男日本銀行総裁を実現せよ

    『正論』の2013年2月号に寄稿したものを以下に掲載しました。 掲載から二か月ほどですが、特に日銀行総裁人事については、いまいわれている武藤敏郎、黒田東彦、岩田一政、伊藤隆敏の各氏や、また財務省OBや過去に審議委員(中原伸之先生抜かす)だったり副総裁だった人を抜かすべきだと思っています。 欧米や日の合理的な推論ができる人はすべて上記の人はデフレ脱却に黄色からどすぐろい赤信号までともってしまいますが、僕は標題にあげたように、岩田規久男先生であれば、その総裁指名自体が、市場を含めて明瞭なアベノミクスの強化として好感をもって迎えられると思います。財務省筋のながす、組織運営だとかいうナンセンスな話は噴飯ものです。日経済という肝心要のマネージメントを失敗してきた日銀、財務省の官僚やその走狗の政治家たちにそんなことをいう資格は微塵もないですね。 岩田(規)先生の日銀総裁実現を願う、それが僕のいま

    岩田規久男日本銀行総裁を実現せよ
  • 大田俊寛×山形浩生「「幻惑する知」に対抗するために」

    『Sangha』八月号を以前頂戴したまま、Twitterでふれた程度でした。ブログの方でもきちんと記録を残したいと思います。去年の年末で山形さんと稲葉振一郎さんと三人でSF懐古イベントを開催してからの、山形さんの今年一年の活動をみていると静かだけども着実に異分野間の横断を積極的にやり、またいろんなタイプのイベントにも参加しているように思えます(最近では僕と宮崎哲弥さんとのニコニコ、シノドスの対談、AJERの講演など)。山形さんの去年の訳業以外では、やはりこの対談が記憶に残りました(一部はシノドスジャーナルで掲載)。 対談はまず大田俊寛氏の中沢新一との出会いや宮台真司氏らのオウム事件のリアルタイムでの言及とそれへの深い懐疑体験を背景にして、以下のような問題意識を提起しています。 大田:このように、中沢さんや浅田さんを初めとする日のポストモダンの思想家たちは、オウムというカルトの運動を見過ご

    大田俊寛×山形浩生「「幻惑する知」に対抗するために」
  • リフレ政策って何?

    世界各地の世界金融危機発の世界同時不況は、明々白々たる総需要不足の不況。それに対応するのは、財政政策と金融政策が中心。資市場や労働市場の効率化を図る政策はこの総需要不足の解消には役立ちません*1。 で、日もそうですがアメリカや英国などでもデフレの危機もしくはその深化が予想されています。これを回避して低インフレ状態(最終的には1〜3%のレンジ内、ただしデフレからの脱却過程ではそのレンジ以上になってもかまわない)かつ低失業率にもっていくのが「リフレ政策」。リフレ派は日だとなぜかネットのジャーゴンになっているわけだけど 笑 ただ単にあたりまえの不況脱出政策の総称。目的(低インフレかつ低失業)のため採用される財政政策・金融政策のメニューは豊富。以下は拙著『経済論戦の読み方』で一覧あげたもの(書は残念ながらいま品切れ。また04年末当時のものなのでいまこれのリニューアル版を考えています)。 ○

    リフレ政策って何?
  • 古市憲寿とネットの愉快な仲間たち:日本とイギリスの若年失業問題

    エントリーに特別な意味はないです。なんとなくつけただけ。 僕にとっての古市憲寿という人物は以下のTogetterで要約されてます。 http://togetter.com/li/326427 感想はただ一言、考えが浅いな、という印象論。それ以上のことは上のやりとりからは言えない感じ。 で、今朝、知人たちが話題にしていた、NHKの「ニッポンのジレンマ」での古市氏への批判大会を読んでてちょっと面白いやりとりだったなと思った。主な登場人物は、常見陽平さんとMay Romaさん、古市氏。 http://togetter.com/li/365766 具体的な内容をみておこう。May Romaさんの指摘 @poe1985 古市さん、大陸欧州やイギリスの若い人の就職についてテレビなどで語っておられますが、実態との乖離がありますので現場を見てから語って頂きたいです。日の若い人が勘違いします。多くの若い人

    古市憲寿とネットの愉快な仲間たち:日本とイギリスの若年失業問題
  • 若田部昌澄「歴史としてのミルトン・フリードマン」

    経済学史研究』の最新刊に掲載。最新の経済学史研究は、アクター・ネットワーク理論が積極的に利用されている。経済学者たちの交流や交渉にしぼり、彼らの主張をアクター、概念、テクノロジーの連関から理解するものだ。このようなアクター・ネットワーク理論の光の中で、従来の「シカゴ学派」「新自由主義者」「市場原理主義者」などとレッテル貼りされてきたフリードマン像がどのように変貌していくのか、そのような観点も踏まえながら若田部論説は最近のフリードマン解釈を手際よく整理している。 このアクター・ネットワーク理論的な観点から、フリードマンの属した「複数の歴史的文脈と知的ネットワーク」を、この論説では6つの局面で明らかにしている。1)20世紀後半の経済科学、2)全米経済研究所(NBER)の研究伝統、3)シカゴ学派の研究伝統、4)貨幣・景気循環理論からマクロ経済学へ至る経済理論史、5)パブリック・インテレクチュア

    若田部昌澄「歴史としてのミルトン・フリードマン」
  • クルーグマン「日本に必要なのは…『物価上昇を伴う経済成長』だ。」スティグリッツ「日本の経済を刺激する方法はいくつもある。円高を食い止め、製造業の輸出競争力を向上させること

    ここ数日、僕の知人もインタビュークルーで参加した、NHKのBizに出演したクルーグマンとスティグリッツのインタビューの文字起こしが以下で読める。必読である。 世界が注目する“日の教訓” http://www.nhk.or.jp/bizplus/history/2012/08/detail20120813.html#contents1 世界経済の課題 “格差の是正” http://www.nhk.or.jp/bizplus/history/2012/08/detail20120814.html まずしばしば日の日銀行よりのメディアや評論家たちに悪用されるクルーグマンの「お詫び」発言の真意が明確に出ている。クルーグマンは天皇陛下におわびをすることが真意であった。他方で、歴代の日銀総裁にもお詫びするが、それは天皇陛下へのお詫びとはまったく異なる意味でである。 プリンストン大学 ポール・クル

    クルーグマン「日本に必要なのは…『物価上昇を伴う経済成長』だ。」スティグリッツ「日本の経済を刺激する方法はいくつもある。円高を食い止め、製造業の輸出競争力を向上させること
  • 意識をめぐる論点メモ

    9月8日の現代思想×保守×リフレのトークイベント用の備忘録。去年のクリスマスイブにやった稲葉振一郎さん、山形浩生さんと僕との公開討論会での稲葉さんの発言を(ご人の了解はないがw…稲葉さんに差し支えがあったら無念だけどこのエントリーは削除するですw)以下に特に注目すべき個所である「意識」をめぐるところをまず引用。 稲葉:いまのSFの中で一番人気があるテーマは「意識」なんです。意識論の土台にあるのはデイヴィッド・チャーマーズのゾンビ論とか意識のハードプロブレム論です。チャーマーズという哲学者もドーキンス・チルドレンであって、意識という別の実在問題があるということを言っていて、それで何がしたいかというと、デネットの心の哲学の批判をしたいわけです。デネットの心の哲学はドーキンスに影響を受けていて、意識というのは情報プロセスであって、情報プロセスというのは物理プロセスで生命現象と連続線上にあるとい

    意識をめぐる論点メモ
  • 高橋洋一『大阪維新の真相』

    現在、橋下徹大阪市長の間近で彼を見ているという高橋洋一さんの最新刊。『正論』の総理大臣に望ましい人物として高橋さんは橋下氏を推薦していることからもわかるように、橋下氏の「改革」に期待し、事実上のブレーンによるわかりやすい「大阪維新」の解説になっている。僕もいままでさんざん、メディアやネットでの断片的もしくは好き嫌いの次元レベルの発言を見聞してきただけに、書はいまのところまとめて読むに値するただひとつの大阪維新・橋下といっていいだろう。例外としては、大阪公務員組合との確執とその問題点を描いた『POSSE』の熊沢誠論説だけである。 内容をいくつか箇条書きしてみる。 1 大阪都構想は単なる都市改革ではなく「道州制」につながる。道州制(基礎自治体ー道州―国)が効率的にマネジメントできる単位。基礎自治体がほとんどの仕事を行い、そのあまりを道州、さらにあまりを国がやるという形で「小さな政府」構想

    高橋洋一『大阪維新の真相』
  • ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』

    川口有美子さんと大野更紗さんの対談「生きのびるための、女子会」は、経済学に関心のある人は特に読んだ方がいいと思う。終末期における自己決定の不安定性、「マターナリズム」的な患者と家族の近さが招く問題、医師・患者・家族のリスク分担の在り方、尊厳死法案の是非など論点が豊か。必読。 現代思想2012年6月号 特集=尊厳死は誰のものか 終末期医療のリアル 作者: 川口有美子,大野更紗,山田真,町亞聖,小松美彦出版社/メーカー: 青土社発売日: 2012/05/28メディア: ムック購入: 1人 クリック: 6回この商品を含むブログ (6件) を見る 待望のマクロ編が出た。これは速攻で読むべき一冊。まずユーモアがあるw 当にそうなんだよねえ、経済政策について時論もう10数年やってるけど、書でいうところの「マクロの双頭の怪物」と延々戦っているわけでw しかもこの怪物には手下がかなりいて、当は怪物の

    ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』
    hasetaq
    hasetaq 2012/05/31
  • ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』

    待望のマクロ編が出た。これは速攻で読むべき一冊。まずユーモアがあるw 当にそうなんだよねえ、経済政策について時論もう10数年やってるけど、書でいうところの「マクロの双頭の怪物」と延々戦っているわけでw しかもこの怪物には手下がかなりいて、当は怪物の存在なんか信じていない人(むしろミクロ的な金銭とか名誉とかのインセンティブで動いてる感じがするのでそこはミクロ編を読んでねw)たちが多そうなんだけど、怪物退治の前にそちらの手下との戦いも相当大変w。 書のたのしいイラスト(グレディ・クライン)とイラストの吹き出し部分を抜かして、書から文だけ抜き書きすると、「でも物価の変動で困るのはインフレだけじゃない。デフレもある。これは物価が全般的にだんだん下がる現象だ。大恐慌や、21世紀に代わる頃の日での「失われた20年」はデフレだった。デフレ期はインフレ期よりももっと危険かもしれない。高いイン

    ヨラム・バウマン(山形浩生訳)『この世で一番おもしろいマクロ経済学』
  • なんで日本っていつまでも停滞してんの

    雑誌『電気と工事』に書いたエッセイの再録 まずお財布をだしてみよう。そして紙幣を広げてみる。おなじみの面々の顔や建物(守礼の門)があるだろうけど、その横に大きく「日銀行券」とか「日銀行」の文字があるだろう。この紙幣が日銀行が発行したものであることがわかる。 さて実はこの事実を知るだけで、もう今回のテーマである、日がなんでこんなに停滞しているかの答えがわかってしまう。とりあえずいまは頭の中に国内で流通するお札は日銀行「だけ」が供給しているってことを覚えておこう。 日が「失われた20年」だとか、あるいは「世界経済危機」だとかで、ず〜っと長期の停滞にはまっているのはみなさんも十分ご存じだろう。最近では、円高やデフレのせいで日の企業も働く人たちの生活も大変な状況だ。いまの円高やデフレがどうして日の経済にダメージを与えているかを簡単に説明してしまおう。 ところでよく新聞ではデフレとか

    なんで日本っていつまでも停滞してんの
  • ゾンビ経済学ーゾンビとしての手塚治虫、福満しげゆきのゾンビー

    「ゾンビ経済学」といっても銀行が、死んでるはず(≒倒産しててあたりまえ)の企業を延命させる融資を行うことで、日経済の生産性が低下云々というものとは異なります。以下は、当のゾンビを経済学的に考察しようかなあ、と思ったもの。でも未完w。 またまたシノドスメールマガジンにちょうど一年前に投稿したもの。ここらへんからアイデンティティが主題にみえてきた。だいぶあれから進んでる(と僕は思ってるんだけどw)。アイデンティティの不確定性も、実はアイデンティティの複数性の中でとらえればいいと気が付いてきた。ここらへんは物語の複数性として一月ほど前に大東文化大学の研究会で報告した。以下のは未完ながらも、まあ、アカロフらの『アイデンティティの経済学』の応用を漫画でしたことがみそ。 1 テズカ・イズ・ゾンビ ゾンビ映画というのも不思議なものだ。生者でもなく死者でもない、その間で揺らぐもの。実際に一部の爆走ゾン

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