ブックマーク / www.webdoku.jp (24)

  • 【今週はこれを読め! SF編】高度情報管理社会における「自由」の意味を問う - 牧眞司|WEB本の雑誌

    そこは自由な町だ。働く必要がない。 面倒な通勤もタイトな納期も威張りちらす上司もうるさい顧客もかったるい同僚とのつきあいもすべておさらば。趣味にかまけたり友人と語らったり気まぐれに遊び歩いたり、のんしゃらんで一生暮らせる。 そんなステキな町に住む条件はただひとつ。自分の情報への無制限アクセス権を情報銀行へ預けるだけだ。住民はつねにシステムに監視されている状態。どんなを読みどんな音楽を聴きどんな言葉を語っているか、すべて吸いあげられデータ化される。当初はプライベートゾーンとされた寝室も、二階暗号化技術の発達により----つまりセキュリティが確保されデータの外部流出の不安がなくなった----監視範囲に組みいれられてしまう。見ているのはシステムだけなのだからかまわないという理屈だ。 かろうじて浴室とトイレは監視外になっているが、それとて長時間とどまるとアラームが起動する。トイレ滞在時間が正規分

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  • 作家の読書道 第161回:磯﨑憲一郎さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

    作家自身は、どんな「屋のお客」なんだろう?そしてどんな「の読者」なんだろう? そんな疑問を、作家の方々に直撃インタビューです。 作家の読書道 第161回:磯﨑憲一郎さん 2007年に文藝賞を受賞して作家デビュー、2009年には芥川賞を受賞。意欲的な作品を発表し続けている磯﨑憲一郎さん。叙事に徹した日近代100年の物語『電車道』も話題に。時間の大きな流れの中で生きる人々をとらえたその作品世界は、どんな読書生活から育まれていったのか? 商社に勤めながら40歳を前に小説を書きはじめた理由とは? ――一磯﨑さんは、お生まれは千葉県なんですよね。 磯﨑:そうです。でも千葉に住んでいたのは小学校までで、中学に上る前に家族で埼玉に引越しました。学校はその後ずっと東京ですね。中学も越境して東京に通っていました。 ――一読書の記憶といいますと。 磯﨑:まず最初に言っておかなければと思うんですが、家で

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  • 第10回 アイドルオタクの老後――「死んだら戒名つけてほしい」と、Zom氏(ハロヲタ、63歳)は言った。 - 「50代からのアイドル入門」大森望 | WEB本の雑誌

    文字サイズ 標準 拡大 WEBの雑誌 > 「50代からのアイドル入門」大森望 > 第10回 アイドルオタクの老後――「死んだら戒名つけてほしい」と、Zom氏(ハロヲタ、63歳)は言った。 説明編が続いたので、今回は番外編。アイドルオタクの老後について考える。 ハロヲタ(ハロー!プロジェクトオタク)の大先輩に、大阪在住の編集者O氏がいる。これまでTwitterなどでは、名字のイニシャルを使ってO氏と書いてきたけれど、なんだか他人行儀な感じがするので、ここではSFファン仲間での通称を採用して、〝Zom氏〟と呼ぶことにしたい。 当欄でもちらっと書いた、2000年の武道館モーニング娘。コンサートに僕を誘ってくれた先輩編集者というのがこのZom氏です。 Zom氏は、当年とって、63歳。草創期からモーニング娘。にハマり、推し箱(グループ)、推しメン(メンバー)を変えながらもハロヲタ道を突き進む。いま

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  • 早川書房、月刊誌3誌を隔月刊に - 新文化|WEB本の雑誌

    早川書房は月刊誌「SFマガジン」「ミステリマガジン」「悲劇喜劇」を来年1月から隔月刊化する。SFマガジンは12月25日に2月号を刊行し、2月25日発売の4月号から誌面をリニューアルする。「ミステリマガジン」は奇数月25日刊行。「悲劇喜劇」は2月7日に3月号を刊行した後、隔月刊に移行し、偶数月7日に発売する。 また、2015年の早川書房70周年にむけて「SFマガジン」「ミステリマガジン」のウェブ版の準備も進めているとした。 同社広報課は、隔月刊化について、近年、アニメ・映画化など、原作をマルチメディア化する企画も増え、編集作業により時間をかけて内容をより充実させるためとしている。

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  • 【今週はこれを読め! SF編】アタリマエに満足しない編者が満を持して放った新アンソロジー - 牧眞司|WEB本の雑誌

    大森望編のオリジナル・アンソロジー・シリーズ《NOVA》全10冊は、第34回日SF大賞特別賞を受賞した。今年4月25日の贈賞式ではしおらしいスピーチをした大森望だが、その3週間前に開催されたSFイベント「はるこん」の企画では「アンソロジーが特別賞というのはアタリマエすぎてツマらない。ここは大賞にするか、さもなくば賞なしか、どちらかにすべきだよなあ」と放言して、観客の喝采を浴びていた。そういう男である。 いっけんウケを狙っているだけのように思えるが、実はここに大森望の質が垣間見られる。アタリマエをよしとせず、演出や効果まで考えぬいて企画をしかける。平たく言えばショーマンシップだが、それを豊富な知識・人脈で肉づけするのが彼一流の編集才覚だろう。それが書にもいかんなく発揮されている。 新しいアンソロジー・シリーズ《NOVA+》の、これが第1巻。前の《NOVA》が巻数表記だったのに対し、こん

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  • ハルキ祭りの夜は更けて──『多崎つくる』発売カウントダウン・レポート - 大森望|WEB本の雑誌

    屋大賞発表会の熱狂もさめやらぬうちに今度はハルキ祭り。 ということで、4月11日深夜、代官山・蔦屋書店の『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』発売カウントダウンに行ってきた。福田和也氏をゲストに招いた「深夜の読書会」もやってたそうですが、折しもこの日は吉川英治賞の贈賞パーティ。 吉川英治文学新人賞を受賞した伊東潤さんと月村了衛さんのお祝い会を二次会三次会とハシゴしていたら23時半を回っていて、あわてて日比谷線銀座駅にダッシュ。中目黒駅からタクシーを飛ばして蔦屋書店に駆け込んだのは23:58。 カウントダウン会場は、地上波テレビ各局および新聞・雑誌のカメラマンと取材記者でぎゅうぎゅう詰め。版元(文藝春秋)の編集者たちや、「王様のブランチ」の取材でやってきた市川真人氏がなんとなく集まっている売り場のほうから遠目に眺めてたんですが、なにしろ人が多すぎて、なにをやってるのかさっぱりわからな

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  • 作家の読書道 第99回:冲方丁さん|作家の読書道|WEB本の雑誌

    『デイリーコンサイス英和・和英辞典』 三省堂 商品を購入する Amazon HonyaClub LawsonHMV honto 『パイナップルARMY (Operation 1) (小学館文庫)』 工藤 かずや 小学館 627円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub LawsonHMV honto 『狼王ロボ シートン動物記 (シートン動物記) (集英社文庫)』 アーネスト・T・シートン 集英社 464円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub LawsonHMV honto 『情報取得中』 商品を購入する Amazon 『機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争 vol.1 [DVD]』 バンダイビジュアル 商品を購入する Amazon LawsonHMV ――お生まれは岐阜だそうですが、幼少期は海外で過ごされたとか。 冲方:岐阜で生まれて千葉

    作家の読書道 第99回:冲方丁さん|作家の読書道|WEB本の雑誌
    hasetaq
    hasetaq 2012/10/02
    とにかく書き写してたってのが面白い。
  • 作家の読書道: 第99回:冲方丁さん | WEB本の雑誌

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  • 賢太、慎弥だけじゃない! 芥川賞会見の勇者たち - 大森望|WEB本の雑誌

    「風俗に行かなくてよかった」発言で一躍お茶の間の人気者になった西村賢太に続き、今度は「都知事閣下と東京都民各位のために、もらっといてやる」発言で田中慎弥が大ブレイク。ここ3回はニコニコ動画で生中継されていることもあってか、日比谷の東京會舘で開かれる芥川賞受賞会見に注目が集まっている。 週刊誌などでも歴代珍会見が記事になったりしてますが、当欄では、この機会に、2000年以降の芥川賞受賞会見武勇伝をまとめてみた。伝聞や噂レベルの話も混じってるので、話半分くらいでひとつ。 トップバッターは、第123回(2000年上半期) の町田康(「きれぎれ」)。記者会見で、芥川賞受賞の喜びを「アフロでファンキーなビート」と形容、各紙がいっせいに飛びついて見出しに掲げ、ちょっとした流行語になった。 もっともこれは、「いまの気持ちを音楽にたとえると?」という記者の誘導質問から、無理やり引き出されたものだったらしい

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  • 円城塔『道化師の蝶』攻略ガイド - 大森望|WEB本の雑誌

    第146回芥川賞をめでたく(当欄の予想を覆して)受賞した円城塔『道化師の蝶』が、同じ〈群像〉初出の中編「松ノ枝の記」を加えて単行化。予定を1カ月近く早めて、1月26日に発売された。 選考委員の黒井千次氏が「2回読んだが2回とも途中で寝た」と告白したり、ニコ生ブンガク解説委員のペリー荻野氏が「4回読もうとしたけど読めなかった」と述懐したり、なんだか難解で前衛的(!)でSFチック(!!)で筋がない小説だと思われている節があるんですが、全然そんなことはありません。 しかし、睡眠薬としての効果はともかくとして、狐につままれたような気分を味わう読者がけっこういるのは事実らしい。そこで、どうしても多少の道案内がないと不安でしょうがないという読者のために、当欄で勝手にガイドする。ごくあたりまえのことしか言わないうえに、もしまちがってても責任はとりませんのでそのつもりで。 さて「道化師の蝶」がどういう話

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  • 伊藤計劃の遺稿を円城塔が書き継ぐ - 大森望|WEB本の雑誌

    1月17日に選考会が行われた第146回芥川賞は、円城塔「道化師の蝶」と田中慎弥「共喰い」の2作が受賞した。 東京會舘で開かれた記者会見の席上、次回作に関する質問を受けた円城塔は、伊藤計劃の遺作となった未完の長編『屍者の帝国』を引き継ぎ、完成させる意向を明らかにした。 いわく、 「わたくしはデビューして今年で5年目になるんですけれど、ほぼ同時期にデビューして、3年前に亡くなった、伊藤計劃というたいへん力のある作家がいました。その伊藤計劃が残した冒頭30枚ほどの原稿があります。それを書き継ぐ----といっても、彼のように書くことは無理なんですが、自分なりに完成させるという仕事を、この3年間、ご家族の了承を得てやってきました。そろそろ終わりそうです。『なぜおまえが』という批判は当然あるでしょうが、次の仕事として、やらせていただければと思っています」 この会見は「ニコニコ生放送」で生中継されており

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  • 小松左京追悼本ラッシュ - 大森望|WEB本の雑誌

    『小松左京セレクション 1 (河出文庫)』 小松左京,東浩紀 河出書房新社 1,045円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 7月26日に世を去った巨星・小松左京の業績を偲ぶ書籍が続々刊行されはじめている。 先陣を切ったのは、電子書籍の総合文芸誌、月刊〈アレ!〉(allez!)の10月号(創刊第2号)https://hon-to.jp/asp/ShowItemDetailStart.do?itemId=B-900053-000000-1107M001-005&itemOnlyFlg=false。 「小松左京さん、ありがとう」と題する特集では、石井紀男、かんべむさしのエッセイに加え、北野勇作、佐藤哲也、平山瑞穂、林巧、田中哲弥など10人の作家が、小松左京とその作品をテーマにした短編小説をこの特集のために書き下ろしている。お題にした作品は、

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  • 伝説のSF作家・山野浩一の短篇傑作選刊行 - 大森望|WEB本の雑誌

    山野浩一は1939年、大阪市生まれ。今は競馬評論家として有名だが、1960年代半ばから1980年代初めにかけてはSF作家・SF評論家として活躍(日SF第一世代に属する)。ニューウェーヴSFの旗手として知られた。 もっとも、小説の著書は少なく、長篇『花と機械とゲシタルト』と連作集『レヴォリューション』のほかに、短篇集が4冊出ているだけ。いずれも長く品切になっているが、今回、小説の著書としては28年ぶりとなる短篇集、《山野浩一傑作選》全2巻が創元SF文庫から刊行された。中身は、既刊の短篇集4冊に収録されている代表作15篇に書籍未収録だった幻の短篇4篇を加えて再編集したベスト盤。ともに既刊の短篇集と同じ題名が使われているが、文庫化ではなく、収録作はまったく別物。 第1巻にあたる『鳥はいまどこを飛ぶか』は、表題作の他、「消えた街」「赤い貨物列車」「X電車で行こう」「マインド・ウインド」「城」「カ

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  • 目利きが語る"私の10冊"Vol.3 第3回 東浩紀 - イベント&フェア情報|WEB本の雑誌

  • 第145回芥川賞、全候補作最速チェック&予想 - 大森望|WEB本の雑誌

    第145回(平成23年/2011年上半期)芥川龍之介賞の候補作が日発表された。6作のラインナップは以下のとおり。(◎は当欄の受賞作予想の命、○は対抗、△は大穴) ◎円城塔「これはペンです」新潮1月号 ○石田千「あめりかむら」新潮2月号 △谷有希子「ぬるい毒」新潮3月号 戌井昭人「ぴんぞろ」群像6月号 水原涼「甘露」文學界6月号 山崎ナオコーラ「ニキの屈辱」文藝夏号 選考委員は、池澤夏樹、石原慎太郎、小川洋子、川上弘美、黒井千次、島田雅彦、高樹のぶ子、宮輝、村上龍、山田詠美の各氏。 選考会は7月14日、築地・新喜楽で開かれ、午後7時〜9時ごろ受賞作が発表される。 前回144回の芥川賞は、大命の朝吹真理子「きことわ」が先行、最終コーナーをまわって西村賢太「苦役列車」が猛追し、《新潮》掲載の2作がそろって受賞することになったが、今回も候補6作中、半数の3作が《新潮》初出。 過去4回の芥

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  • 第145回直木賞、全候補作最速チェック&予想 - 大森望|WEB本の雑誌

    7月4日付の朝刊各紙で、第145回(平成23年/2011年上半期)直木三十五賞の候補作が発表された。5作の顔ぶれは以下のとおり。 池井戸潤『下町ロケット』小学館 島理生『アンダスタンド・メイビー』(上下)中央公論新社 ◎辻村深月『オーダーメイド殺人クラブ』集英社 ◎高野和明『ジェノサイド』角川書店 葉室麟『恋しぐれ』文藝春秋 前回(144回)の直木賞予想では、木内昇『漂砂のうたう』と道尾秀介『月と蟹』の2作受賞をみごと的中させた当欄ですが(http://www.webdoku.jp/newshz/ohmori/2011/01/13/192500.html)、いやはや、今回はむずかしい。候補作5作の中に自信をもって◎を打てる作品が1もなく、テッパン予想は不可能。 ......ということで、今回の直木賞、大森予想の命は「受賞作なし」(実際に受賞作が出なければ、第136回以来、9期ぶりとな

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  • 『涼宮ハルヒの驚愕』最速レビュー - 大森望|WEB本の雑誌

    『涼宮ハルヒの驚愕 初回限定版(64ページオールカラー特製小冊子付き) (角川スニーカー文庫)』 谷川 流,いとう のいぢ 角川書店(角川グループパブリッシング) 950円(税込) 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 〈涼宮ハルヒ〉シリーズ4年ぶりの新作、『涼宮ハルヒの驚愕』が5月25日午前零時、ついに発売された。今回リリースされたのは、(前)(後)2巻セットに64ページのオールカラー特製小冊子「涼宮ハルヒの秘話」が付属する初回限定版(体カバー裏には定価もISBNもなく、シュリンクに貼ってあるシールのほうに印刷されている)。分売・返品不可の買切という条件にもかかわらず、確定部数は51万3000セット(2冊合わせると102万6000部)と、ライトノベル史上最高の初版部数を記録した。 〈涼宮ハルヒ〉シリーズ全体の総売り上げは、この2冊分を含めて累

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  • 電子書籍が描く未来の読書像 第7回:書評家 翻訳家 大森望さん - 電子書籍特集|WEB本の雑誌

    いよいよ電子書籍の時代がやってくる? 『Webの雑誌』は主要な端末をそろえ、ブック・コーディネイター内沼晋太郎さんとともに、各界の“プロ”にお話を伺ってきました。 「は紙である」という環境で育ってきた僕らに、電子書籍はどんな未来を見せてくれるのでしょう。『Webの雑誌』はブック・コーディネイターの内沼晋太郎さんとともに、端末を持って関わりのありそうな方にお話を聞いてきました。 第7回は、書評家であり、翻訳家でもある大森望さん。書評家・評論家として天文学的な数のを読んできた、"読みのプロ"は、電子書籍にも精通していました。 【多くの電子書籍で十分】 内沼 今日は「読み」の大先輩にお会いできるということで、楽しみにやってきました。しかも大森さんは、"電子書籍"に精通していらっしゃると伺っています。 大森 精通はしてませんが、昔から興味はあって、1993年末に発売されたNECデジ

  • 徳間書店のSF専門誌、11年の歴史に幕 - 大森望|WEB本の雑誌

    SF Japan 2011 SPRING』 森 奈津子,詠坂 雄二,若木 未生,伊藤 勢,恩田 陸,篠田 真由美,火浦 功,古橋 秀之,夢枕 獏,SF Japan編集部 徳間書店 商品を購入する Amazon HonyaClub HMV&BOOKS honto 徳間書店のSF専門誌〈SF Japan〉が、3月9日発売の2011年春号をもって休刊。11年の歴史に幕を引いた。 〈SF Japan〉は、1993年に休刊した〈SFアドベンチャー〉の後継SF誌として、2000年に創刊。年に2冊〜3冊程度のペースで合計26冊を発行、日SF新人賞受賞者をはじめ、プロパーSF作家にとって貴重な短編の発表媒体として機能してきた。 休刊号となった春号では、歴代SF新人賞(佳作含む)受賞作家ほぼ全員(照下土竜を除く20人)が新作短篇を寄稿。また、日SF大賞特集では、第31回同賞(森見登美彦『ペンギン・ハイ

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  • 市橋達也『逮捕されるまで』最速レビュー - 杉江松恋|WEB本の雑誌

    あの市橋達也が事件後のことを振り返った手記を書いた。 その話を聞かされたとき、にわかには信じられなかった。 すでに刑が確定した身ではないのである。彼は拘置所で刑事裁判の判決を待つ身の上だ。が懺悔録のようなものであったとしても、有利に働くとは限らないだろう。逆効果になることだってあるはずである。 それでもを出したいというのは何か別の理由があるのだろうと思った。 亡霊にとりつかれたと信じる人間が、それから逃れるために投身自殺を図るようなものだ。 吐き出さなければならない何かが市橋達也の中に渦巻いているのだ。 『逮捕されるまで』(幻冬舎)を読んで、自分のそうした直感は的を射ていたと感じた。 このは市橋達也(判決が出るまでは「被告」だが、これは書評だから他のの著者と同様に敬称は略して書く)が自宅のマンションから逃亡した2007年3月26日に始まり、声をかけてきた警官によって逮捕された200

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